レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.08.04 20:43

スーパーGT第5戦富士:2周連続ピットの“奇策”。GT300はT-DASH ランボルギーニが13番手から逆転初優勝

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


スーパーGT | スーパーGT第5戦富士:2周連続ピットの“奇策”。GT300はT-DASH ランボルギーニが13番手から逆転初優勝

 セーフティカー明けからサバイバル戦の様相を見せ始めてきた富士500マイルレースは、GT500の周回で107周目、ホームストレート上でストップしたリアライズコーポレーション ADVAN GT-Rから出火するアクシデントがあり、この日2度目のセーフティカーが導入される。

 セーフティカーランはGT500の周回で112周目、GT300で104周目まで続き、105周目から再開。この時点では埼玉トヨペットGB マークX、リアライズGT-R、Modulo KENWOOD NSX GT3というトップ3だったが、セーフティカー退出直後にリアライズGT-Rはピットへステアリングを切ったため、Modulo NSX GT3の後方にはシンティアム・アップル・ロータス、UPGARAGE NSX GT3が続く形となった。

 トップを走る埼玉トヨペットGB マークXは104周目に3回目のピットインを敢行。ここでもタイヤを換えず32.2秒の静止時間で作業を終えると、クラス8番手、T-DASH ランボルギーニに続く実質2番手のポジションでコースへ戻っていった。

 トップを走るT-DASHランボルギーニの藤波は最終スティントへ燃料を残すためかスティント終盤には大きくペースを落としながら、124周目を終えたところで、このレース最後となる4回目のピットへ。最終スティントをクートへ託してマシンを送り出した。

 T-DASHランボルギーニのピットインで見た目上トップに浮上した埼玉トヨペットGB マークXは129周を終えたところで4度目のピットへ。最終ピットでもタイヤ交換は行わず、ドライバー交代と給油のみを実施。3スティント目のタイヤで最終スティントへ臨んだ。

 タイヤ無交換作戦もあり、埼玉トヨペットGB マークXは1分以上あったT-DASHランボルギーニとの差を36秒弱まで縮めることに成功したが追い抜きは叶わず。あとはコース上での戦いとなる。

 全車が最後のピットストップを終えると、トップのT-DASHランボルギーニ、2番手埼玉トヨペットGB マークXの後方、3位表彰台のポジションには、こちらもライバルとは違うピットタイミングとなっていたUPGARAGE NSX GT3が浮上。4番手にModulo NSX GT3、5番手にマネパ ランボルギーニ GT3が続く形となる。

 トップのT-DASHランボルギーニが大量リードを築く一方、3番手UPGARAGE NSXと4番手Modulo NSX GT3は1.014秒差、4番手Moduloと5番手マネパ ランボルギーニは4.323秒差と接近した状態で、レースは終盤へと突入した。

 UPGARAGE NSX GT3の小林崇志とModulo NSX GT3の大津弘樹によるNSX GT3同士の3位争いは、146周目のホームストレートでサイド・バイ・サイドのバトルに発展。ここでは先行する小林がイン側をキープしてポジションを守ったが、続くAコーナー~コカ・コーラコーナーで、ふたたび大津がサイド・バイ・サイドで勝負を仕掛ける。

 すると、コカ・コーラコーナーに向けてアウト側につけていた大津はトヨペット100Rへの飛び込みでUPGARAGE小林の頭を抑えることに成功し、3番手を奪ってみせた。

 この時点でレースは最大延長時間内に規定周回数に届かないことが分かり、時間制へ移行。最大延長時間である18時40分までの争いへと変化した。

 このタイミングで2番手埼玉トヨペットGB マークXと3番手Modulo NSX GT3には10秒以上のギャップがあったものの、3スティント連続で同じタイヤを履いている埼玉トヨペットGB マークXは思うようにペースが上がらず。レース残り20分を切ったところから、大津のModulo NSX GT3が1周1秒程度のペースで迫り始める。

 大津の猛追は続き、レース残り12分の時点で、先行する埼玉トヨペットGB マークXとは6.88秒差まで接近。しかし、ここからは吉田が反撃してペースを上げたため、レース残り6分の時点で5.662秒差を保ってみせた。

チェッカー後、最終スティントをを担当したアンドレ・クートは雄叫びで喜びを爆発させた
チェッカー後、最終スティントをを担当したアンドレ・クートは雄叫びで喜びを爆発させた

 2位争いが熱を帯びるなか、トップのT-DASHランボルギーニは危なげない走りで逃げ続け、最終的に36.75秒の大量リードを築いてトップチェッカー。13番手スタートからの逆転でシーズン初優勝を飾った。

 ランボルギーニに続く2位は終盤ペースを上げて、2.152秒差でModulo NSX GT3を抑えきった埼玉トヨペットGB マークXが獲得して2019年シーズン2度目の表彰台。3位にはModulo NSX GT3が続いた。

レース終盤、リアライズ 日産自動車大学校 GT-RやSUBARU BRZ R&D SPORTの集団は激しいバトルを演じた
レース終盤、リアライズ 日産自動車大学校 GT-RやSUBARU BRZ R&D SPORTの集団は激しいバトルを演じた

 4位はUPGARAGE NSX、5位はマネパ ランボルギーニ GT3が獲得。以下、ARTA NSX GT3、リアライズ 日産自動車大学校 GT-R、グッドスマイル 初音ミク AMG、GAINER TANAX GT-Rと続き、10位にはパワーで勝るFIA-GT3勢に対し、何度もホームストレートやTGRコーナーなどでオーバーテイクを演じたSUBARU BRZ R&D SPORTが入った。。

 2019年のスーパーGT、シリーズ第6戦は9月7~8日に行われるオートポリス戦。スーパーGTではシーズン残り2戦からウエイトハンデ係数が変わるため、この第6戦がもっともウエイトハンデが大きい戦いとなる。


関連のニュース