1994年に始まった全日本GT選手権(JGTC。現スーパーGT)では、幾多のテクノロジーが投入され、磨かれてきた。ライバルに打ち勝つため、ときには血の滲むような努力で新技術をものにし、またあるときには規定の裏をかきながら、さまざまな工夫を凝らしてきた歴史は、日本のGTレースにおけるひとつの醍醐味でもある。
そんな創意工夫の数々を、ライター大串信氏の選定により振り返ってきたこの不定期連載も今回が最終回。第10回は、2014年に採用され現在まで続く2リッター直4ターボエンジン、NRE(ニッポン・レーシング・エンジン)について改めて考察し、当連載の結びとしたい。