VivaC 86 MCは今季、ライバル陣営も認める“図抜けた”存在で、土屋のエンジニア力により、鈴鹿でもタイでもレースウイークにセッティングもほとんどしていないくらいクルマは決まっている。それをもてぎに合わせるだけなのだが、VivaC 86 MCはストレートスピード等、レースでは“バトルの強さ”にやや欠ける(それでも充分強いと思うのだが)。それを戦術で補っている状況なのだ。このあたりが250kmのスプリントでどう出るか。

31号車TOYOTA PRIUS apr GT
31号車TOYOTA PRIUS apr GT

 一方上位陣のJAF-GT車両のなかで、もてぎに滅法強いのがTOYOTA PRIUS apr GT。ここ2年で優勝&2位と、非常に相性がいい。ストップ&ゴーのレイアウトに合っているのかもしれないが、ブリヂストンタイヤのもてぎでの強さも大いに関連していると推測される。ここは過去に、BS装着のホンダCR-Zも非常に速かったコースだからだ。

 また、タイヤの得意さで言うとダンロップ装着車が非常に強いのももてぎの特徴。特に第7戦までウエイトハンデが94kgとかなり重かったSUBARU BRZ R&D SPORTが、ハンデが軽くなることで一気に速さを取り戻す可能性もある。ダンロップ装着のGT3車両であるGAINER勢、Hitotsuyama Audi R8 LMSも面白い存在になるはずだ。

 では、FIA-GT3車両のもてぎでの相性はどうだろうか。昨年まで、もてぎでのGT3と言えば……という車種としては、メルセデスベンツSLS AMG GT3があった。ブレーキングの安定感ではピカイチと言われたSLSだが、今季上位チームはことごとく新車となっており、そのセオリーが通じない。新車のメルセデスベンツAMG GT3はどちらかというとクイックな性格となっており、もてぎとの相性は読めない。

GAINER TANAX GT-R
GAINER TANAX GT-R

 ストップ&ゴーのもてぎで考えると、直線で速いニッサンGT-RニスモGT3勢や、ランボルギーニ・ウラカンGT3勢が面白い存在となるかもしれない。性能調整次第のところはあるが、タイヤとの組み合わせ次第で他のGT3勢もチャンスを得られるかもしれない。
混迷を極める今年のGT300クラス
混迷を極める今年のGT300クラス

 以上を踏まえると、VivaC 86、31号車プリウス、GAINER TANAX GT-Rあたりがチャンピオン候補と呼べそうか。いずれにせよ、毎年のことながらGT300の予想のつかなさはいつでもファンを興奮させる。特に今回は土曜と日曜で一気に流れが変わりそうな気配もある。最後に笑うのは誰だろうか──!?

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