そこで思い切ってタイヤを4本替える作戦に変更しました。リチャードには行けるところまでプッシュしてもらうことにしたのです」(一ツ山)。
ライバルの多くがピットストップを終えたところでAudi Team Hitotsuyamaはライアンから藤井にドライバー交替。タイヤを4本交換して、#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSをコースに戻しました。
この時点で実質11番手までポジションを落としたものの、新しいタイヤを手に入れた藤井は、一時はファステストラップを記録するなど果敢な走りで前を走るライバルたちに詰め寄り、39周目には6位までポジションアップを図ることに成功しました。
その後も追撃の手を緩めない藤井は、#26 TAISAN SARD FJ AUDI R8を交わすと、今度はポイントランキングでも直接のライバルとなる#3 B-MAX NDDP GT-Rを射程圏内に。オーバーテイクポイントを探る藤井は、ブレーキング勝負で遂に3号車のインに飛び込み4位に浮上しました。
さらに前方の#4 グッドスマイル 初音ミク AMGを追い上げましたが、レースはそのままチェッカードフラッグが振られ、4位入賞で第8戦を終えました。
この結果、Audi Team Hitotsuyamaは NDDP RACINGとともにチームポイントを76とし、VivaC Team TSUCHIYA、aprに次ぎラン キング3位、FIA GT3勢としてはトップのポジションで2016シーズンを締めくくることになったの です。
■決勝結果
P1 #25 VivaC 86 MC 土屋武士/松井孝允
P2 #31 TOYOTA PRIUS apr GT 嵯峨宏紀/中山雄一
P3 #4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝/片岡龍也
P4 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/藤井誠暢
チーム代表 一ツ山亮次のコメント
第8戦は4位と、わずかに表彰台には手が届きませんでしたが、シリーズでは3位を獲得することができましたし、FIA GT3マシン、それから外国車の中ではランキングトップの座を 獲得することができました。
GT300クラスはJAF/MC勢とFIA GT3勢のキャラクターが ここまでかけ離れてきてしまっていることを考えれば、この結果はシリーズチャンピオンにも値するのではないでしょうか。
2016年からマシンが新型に変わったことで、そのパフォーマンスが格段に上がりましたし、ダンロップタイヤとの相性もシーズン後半にかけて非常に良くなってきました。それがこの結果を導いてくれたのは間違いありません。
ファンの皆様を長らくお待たせしましたが、昨日のレースで初優勝できましたし、今日も追い上げる流れの良いレースをお見せできました。1年間、応援ありがとうございました。
来年に向けてすでに体制をつくりはじめていますが、今年ここまで来たからには、来年はさらにチームを強化し、シリーズチャンピオンを必ず獲るつもりです。引き続き応援よろしくお願いします。