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スーパーGT ニュース

投稿日: 2021.04.11 19:00
更新日: 2021.04.11 19:01

ENEOS山下健太がau坪井翔との歴史的名バトルを制し今季初優勝。GRスープラが表彰台独占【第1戦岡山GT500決勝】

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スーパーGT | ENEOS山下健太がau坪井翔との歴史的名バトルを制し今季初優勝。GRスープラが表彰台独占【第1戦岡山GT500決勝】

 トップ5は依然としてGRスープラ勢が固め、その背後にロニー・クインタレッリのGT-R、17号車Astemo NSX-GTベルトラン・バゲットの構図で13周目にリスタートが切られると、上位3台は再び1分21秒台でスパートを掛けていく。

 さらに10番手以下も縮んだギャップにより混戦となり、12号車カルソニック IMPUL GT-Rのスタートを託されたルーキー松下信治と、チャンピオンカーの1号車STANLEY NSX-GTを預かるベテラン、武藤英紀がポジションを入れ替えながらのバトルを繰り広げる。

 19周目にはグリップダウンが始まった10番手の64号車Modulo NSX-GTと、19号車WedsSport ADVAN GR Supraに対し、裏ストレート立ち上がりのアトウッドから大外を駆け上がった8号車ARTA NSX-GT野尻智紀が並び掛け、ヘアピン進入で一気にパスして9番手へと浮上。14番手スタートから意地の挽回を見せる。

 その後、膠着状態の続いた先頭集団は首位2台が1秒圏内での追走劇を続けるなか、ピットウインドウの開いた29周目にはコース上で12号車カルソニックの松下が動き、WedsSport ADVAN GR Supraの国本雄資をパスしてトップ10圏内に入ってくる。

 続く周回で64号車Moduloが最初にピットへ向かうと、31周目には19号車WedsSport、1号車STANLEYが続けてピットレーンへ。ここで山本尚貴はふたつポジションを上げてコースへと復帰する。

 そして33周目に1コーナーでGT300車両のクラッシュが発生したことで、上位8台までが一気にピットロードへとなだれ込む。そこでなんと、首位で飛び込んできた37号車が斜め止めストップし、ファストレーンに推し戻るタイミングで立ち往生。後からピットインした14号車ENEOS、そしてチームメイトの36号車au、さらに39号車DENSOに先を行かれ、37号車KeePerの平川亮は4番手にポジションダウンしてしまう。

 さらに後方ではホンダ陣営の16号車なども斜め停車のいわゆる“ダイブ”ストップを強いられ、GT300クラスも入り乱れて大混乱の様相を呈する。

 そのタイミングで2度目のSCが宣言され、ピットレーンクローズの状態に。しかし暫定首位に出た24号車リアライズコーポレーション ADVAN GT-R以外はピットストップを済ませているため、実質2番手の14号車ENEOS X PRIME GR Supraの山下健太がトップランナーに立つ。

 40周目のリスタート以降もステイアウトを選択した24号車リアライズに対し、GRスープラ軍団がラップあたり3秒速いタイムで次々と襲いかかり、42周目突入時点では4台ともにパスして陣営内で真剣勝負の舞台が整う。

 さらに4番手37号車KeePer平川は1分21秒034の全体ファステストで前の3台を追うも、トラフィックも絡んで前方2台が逃げを打ち、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra中山雄一との表彰台争いを強いられる。

 その後方では47周前後からバトルが激化していたGT-R3台のポジション争いが接触の結末を迎え、23号車MOTUL AUTECH GT-R松田次生がリボルバーコーナーで8号車ARTA NSX-GTと接触してバランスを崩し、GT300とも接触。それを避けようと、12号車カルソニックの平峰一貴がスピンを喫し、このアクシデントでMOTUL AUTECH GT-Rは右フロントを破損。そのままピットガレージに収まってしまう。

 一方、56周目にはヘアピンでインに飛び込んだ平川が中山を仕留め、まずは3番手へ。ここから約20秒先に逃げている14号車ENEOS X PRIME、36号車auの2台を追う。その山下と坪井翔はコンマ差のテール・トゥ・ノーズでバトルを続けており、30周以上にわたって一歩も引かないドッグファイトを繰り広げる。

 ペースに勝る背後の坪井は66周目のヘアピン、71周目の1コーナーと再三にわたって山下に仕掛けるも、サイド・バイ・サイドで並ばれながらもこれを退け、ときには軽いコンタクトも伴いながら気迫の応戦でしのいでいく。

 そして迎えた75周目。再びアトウッドから車速を乗せ首位に並び掛けた坪井は、ヘアピンに向けアウト側から山下とのブレーキング競争に持ち込んでいく。しかし、バックストレートエンドで止まりきれず、ロックし白煙を上げながらアウト側のグラベルへとコースオフ。

 なんとかグラベルエリアから復帰して再び山下を追った坪井だったが、これで実質勝負あり。ENEOS X PRIME GR Supraが2021年オープニングラウンドを制し、TGR TEAM ENEOS ROOKIEは新体制となったチーム初戦で見事デビューウインをマーク。

 2位には8秒まで開いたギャップを1.187秒まで詰めた坪井のau TOM’S GR Supraが続き、3位にも同じくTOM’SのKeePer TOM’S GR Supraが入ってGRスープラがポディウムを占拠。

 4位DENSO KOBELCO SARD GR Supraの背後には、終盤68周目に38号車を仕留めてトヨタのトップ5独占を阻止した、塚越広大の17号車Astemo NSX-GTが入っている。

ホールショットを守ったKeePer TOM’S GR Supra(平川亮/阪口晴南)
ホールショットを守ったKeePer TOM’S GR Supra(平川亮/阪口晴南)


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