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スーパーGT ニュース

投稿日: 2021.04.20 12:22
更新日: 2021.04.20 12:29

開幕圧勝のGRスープラとTRDのGT500エンジン開発最前線「結果は出せたが他社がこのままとは思えない」

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スーパーGT | 開幕圧勝のGRスープラとTRDのGT500エンジン開発最前線「結果は出せたが他社がこのままとは思えない」

 その言葉どおり、決勝ではポールシッターの37号車KeePerこそ展開的な不運に見舞われたが、14号車ENEOS X PRIME GR Supraが36号車au TOM’S GR Supraとの死闘を制し、GRスープラが表彰台以下トップ4を占める結末となった。

「当然クルマもタイヤも良かったですし、そこでエンジンが足引っ張らないように(笑)。それで決勝でも、Q1とQ2みたいに去年よりもエンジンを使い切る、っていう部分では“ワンステップ上で運用”できているので、当然レースでもひとつ上の段階で戦えました。去年は予選で落としていたようなところでも、高い位置からレースを戦えていますので、そこも決勝で性能を発揮できた要因かな」と、その成果を振り返った佐々木氏。

 一方で、GRスープラの車両開発を指揮するTRD湯浅和基氏は、喜びを表現しながらも隠せない“ある懸念”を抱えていると明かした。

「もう去年の負け方からしたら、今回は目一杯行くしかないわけで。いろんな見方はありますけど、それが予選結果であり、決勝結果であり、あとは簡単に見れる最高速とか。そういったところで『ちゃんとリードできてますか?』というのが、みなさんにわかりやすい指標にはなるので、そこで結果が残せたのは良かったです」と続けた湯浅氏。

「良かったんですけど、何かこう……素直に喜べない(笑)。でもGRスープラとして去年取りこぼして、みなさんに『大丈夫かな?』って心配されたことに対しては、ちゃんとオフシーズンの仕事はできたんじゃないかな、とは思いますし、ウエイトを積んでいないガチンコの、素の状態で走って『ちょっと速かったかな?』っていうのは単純にうれしいです」

「でも“ウエイトを積んだときと似たような条件”で、予選Q2などでは昨年のチャンピオンの方が断然速かったという“負け感”が我々にはあるので、今回はこちらも頑張ってくれよ……とは思っていましたけど、実際は『おや?』と」

 そう湯浅氏が語る“ウエイトを積んだときと似たような条件”とは、開幕戦だけの特別BoP(性能調整)として課された燃料流量制限のことで、通常95.0kg/hで運用される基本数値が、今回は90.2kg/hにまで絞られていた。この条件は今季からサクセスウエイト制と呼ばれることになったテーブル上の、68~84kg加算の2ランクダウン措置に相当する値となる。

 その条件が「とくにエンジン側でダメージや懸念点があるかというと、それはない」と両氏ともに断言するが、第2戦のレース距離500kmを予定する富士では、通常の95.0kg/h運用に戻る。

「前回の(公式)テストでも、今回ここで使うエンジン(2021年仕様)を載せていたクルマはしっかりとタイムを出してくれていたので、最高速も含めこのまま行ければ良いと思います。ただ、他社さんがこのまま終わるとは思えないので……(笑)。我々は富士も今回の延長線上では行きますが、サクセスウエイトも積みますし、どうなるかは未知数ですね」とは佐々木氏。

 アクシデントがらみで本格的な競争力判定は持ち越しとなったニッサン陣営も含め、この厳しい開発凍結下の2021年シーズンにおいても、GT500の熾烈な開発競争は揺るぎなく健在のようだ。

2021スーパーGT第1戦岡山 レース後半にバトルを繰り広げたENEOS X PRIME GR Supraとau TOM’S GR Supra
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2021スーパーGT第1戦岡山 表彰台を独占する結果となったGRスープラ陣営
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