GRスープラで3年目を迎えたHACHI-ICHI GR Supra GT(初年度はたかのこの湯 GR Supra GT)、2年目のHOPPY Schatz GR Supra GTはともに、つちやエンジニアリングがメンテナンスを担当している。HACHI-ICHI GR Supra GTは、いわゆるカスタマーカーとなるが、HOPPY Schatz GR Supra GTはつちやエンジニアリングが独自に製作したもので、ほかの3台のGRスープラとは一線を画す存在となる。
プライベーターチームということもあり、費用対効果を重視して2台ともボディは2022年仕様のままとした。そのため、HOPPY Schatz GR Supra GTのフロントフェンダー前方は、昨年同様に張り出したデザインを継続している。シーズン中のアップデートは認められなくなるが、デビューイヤーとなった昨季はエアロのアップデートにリソースを集中していた。今季はセッティングを進化させる1年と捉えているのだろう。

一方、フロアは2台とも2023年規定としている。多くの(GTA-)GT300規定車両がギヤボックスの逃げを直方体のままとしているのに対し、今年から許されたキール形状を採用。一般的には、この部分をキール形状にすることでドラッグが減ると言われている。
ボディは2022年規定、フロアは2023年規定の“ハイブリッド”仕様となる2台。GT300規定車両の特権とも言えるシーズン中のアップデートはできないが、HACHI-ICHI GR Supra GTは第1戦岡山で荒れた展開を味方につけながら3位表彰台に登壇。HOPPY Schatz GR Supra GTにはセッティングによる進化が期待できる。残り5戦、2台の存在は侮れない。




