またクラッチローは、このデバイスが生み出す“突発的な”タービュランスについても触れている。この現象は昨年のフィリップ・アイランドで発生したもので、タービュランスに巻き込まれたレプソル・ホンダのダニ・ペドロサは「6速ギヤで走行中にコントロールを失いかけた」と表現した。

 そのペドロサは、クラッチローの意見を支持しつつも、「タービュランスを生み出すのは事実だ」と述べている。

「タービュランスを生み出すのは事実だ」と述べているダニ・ペドロサ
「タービュランスを生み出すのは事実だ」と述べているダニ・ペドロサ

「相手の真後ろにつくか、抜こうとするタイミングでマシンのフロントがコースと接地しなくなり、コントロールを失うんだ。フロントが振動するんだよ」

 これらの意見は決して最近のものではなく、クラッチローがウイングレットを試すよりも前に、モンスター・ヤマハ・テック3のブラッドリー・スミスが同様の懸念を示していた。

モンスター・ヤマハ・テック3に所属するブラッドリー・スミス
モンスター・ヤマハ・テック3に所属するブラッドリー・スミス

「僕は去年から、ウイングレットの安全性について問題があると言っている。ただ、最初はどのライダーもまともに取り扱わなかったけどね。彼らがようやく、僕の意見が正しかったことに気づき始めた」

「(タービュランスに巻き込まれると)バイクは間違いなく振動する。大抵、ブレーキングして、速度が一定まで落ちると振動が起きるんだ。ブレーキングポイントでマシンが振動するなんて、歓迎できる現象ではないよね」

 ウイングレットが装着されることで、流麗な外観を失う上、ショーとしての魅力も失う可能性も含んでいる。4輪カテゴリーでは、空力パーツが発生させる“ダーティエアー(乱気流)”によって、オーバーテイクをするために十分な距離まで近づくことが難しくなっており、MotoGPでも同じ状況に追い込まれる可能性がある。

ホンダ RC213Vのウイングレット
ホンダ RC213Vのウイングレット
ヤマハ YZR-M1のウイングレット
ヤマハ YZR-M1のウイングレット
スズキ GSX-RRのウイングレット
スズキ GSX-RRのウイングレット
ドゥカティ デスモセディチGP16のウイングレット
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