パワートレインの設定は、Eモード、コンフォート、スポーツ、トラックの4種類から選択可能だ。『Eモード』は電気のみを使う排出量ゼロの走行が可能で、1充電で30kmをEVとして走ることができる。
複合的な走行状況に最適な『コンフォート』では、走行距離と効率性を最大化するため、ストップ&スタートモードの使用を拡張し、40km/h未満では内燃エンジンを停止、より大きな速度とパワーが求められる際は段階的に利用する。『スポーツ』と『トラック』は、低速域のレスポンスと加速のために、電力をよりアグレッシブに利用するモードだ。
これとは別の『ハンドリングモード』では、ドライバーの好みや天候、路面状況に合わせて、ダンパーの硬さとエレクトロニック・スタビリティー・コントロールの介入の程度を調節することができる。
また、アルトゥーラのパフォーマンスをより高めているのが、ピレリのサイバータイヤ技術を備える次世代のP ZERO CORSAタイヤだ。これは各タイヤ内部の電子チップがリアルタイムでデータを生成し、車両の安定制御システムに伝達するとともに空気圧を監視してタイヤのパフォーマンスを最適化するというもの。
さらに、ブレーキのパフォーマンス性能もトピックのひとつ。アルトゥーラに装着されたカーボン・セラミック・ブレーキと軽量なアルミニウム製キャリパーは、マクラーレンの最新LTモデルのブレーキシステムと同じで、新たなリヤ・アクスルのキネマティクスと相まって、高速走行時に優れた制動力と安定性を発揮する。
室内に目を向けると、アルトゥーラでは新形状のクラブスポーツシートが採用されている。軽量かつサポート力が高く、太もも裏のサポート、シートの高さ、背もたれの調節時には、シート全体が一体となって楕円の弧を描いてピボットする。また、オプションでコンフォートシートも選択可能だ。
運転席まわりは、カーボンファイバー製シェルを採用。膝周辺の空間やレッグルームにも余裕があり、肩周辺の空間も広く確保されている。
インフォテインメントおよびインターネット接続システム(MIS II)は、2個の高解像度スクリーンを活用する。インターフェースは、新しいソフトウェアと専用ハードウェアを基に、スマートフォン並みの応答性を実現し、スマートフォンのミラーリングも可能となっている。
アルトゥーラは現在、マクラーレン正規販売店でオーダーを受け付けており、納車は2021年第3四半期に始まる予定。価格は本国イギリスで標準仕様185,500ポンド(約2740万円)から。モデル詳細はマクラーレン・オートモーティブのホームページ(https://cars.mclaren.com/jp-ja/artura)まで。