クリアラップがとりやすくなることから、グループ2では同じ3時間レースでも、昨年よりも飛躍的に周回数が伸びる展開となったが、日曜のグループ1決勝では、3度もセーフティカーランがあり、その合計は約70分間にもなり、周回数が伸びることはなかった。
ST-1クラスのポールポジションは、開幕戦ウィナーのスリーボンド日産自動車大学校GT-Rが獲得した。アタックを担当した内田、藤井ともにトップではなかったものの、僅差におさめていたことが決め手となる。
決勝ではスタートから藤井が逃げの構えに出てリードを築くも、SCランのたび吐き出す羽目に。それどころか、最終スティントを担当した平峰の前には、10号車Adenau SLS AMG GT3のマイケル・グリーンが立ちはだかっていた。
「メルセデスSLSはストレートが速いから、ブレーキングポイントで抑えていました」とグリーン。しかし、平峰はいたって冷静で、「僕はタイヤ無交換でしたから、変にタイヤを使いたくなかったので」と、しばらく静観を決め込み、まさにチャンス到来となった80周目にトップ奪還。
その後は一気にペースアップ、やはり順位を上げてきた3号車ENDLESS ADVAN GT-Rの峰尾恭輔を寄せつけずに、トップチェッカーを受けることとなった。
「前回のもてぎ以上に、勝ったという達成感があります。ポールからスタートしてレースをコントロールできましたから。SCにかき回された感じが全体的にありますが、終わってみれば、おさまるところにおさまっているのが、このクラスのすごさではないでしょうか」と藤井。
2位はYUKE TANIGUCHI/峰尾/山内英輝組の3号車ENDLESS ADVAN GT-Rが前回よりもひとつ順位を上げ、グリーン/フィリップ・デベサ/密山祥吾組の10号車Adenau SLS AMG GT3が初の表彰台を獲得している。