こうした理論的に正しくない発言というのは、文系の人間にはもっともらしく聞こえるかもしれないが、エンジニアがたくさん仕事しているF1のパドックでは通用していない。

 某チームのエンジニアは、今年の中国GPのレース中にマクラーレンのレースエンジニアが「フェルナンド、前のサインツはいまコース上で最速だ」という無線に対するアロンソの「ならコーナーでは僕が最速だ!」という発言を揶揄して、「マクラーレンはPUで苦しんでいるけど、F1界最速のコーナーリングをするドライバーがいるから大丈夫だろう」と冗談交じりに語っていたほどである。

 コーナーリングスピードというのは、現在はGPSデータで全チームがそれぞれを把握しており、チーム関係者には嘘は通じない。

 ロシアGPの予選後、テレビの会見後に開かれた記者たちとの会見でも、予選後の無線について質問が飛んだ。するとアロンソは「(無線を放送する権利を持っている)FOMは僕らの無線を楽しんでいるようだから、明日からはもう何も言わないよ」とトーンダウン。

 果たして、アロンソは黙っていられるのか。それとも……。

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