──琢磨さん自身のレース活動についてお伺いします。今までの経験を活かしてHRSでの育成活動をはじめ日本とヨーロッパを飛び回って多忙を極めています。若手育成に携わるアスリートの中にはそのポジションに満足して、選手活動を終えて教育者としての仕事に集中する道を選ばれる方も多いですが、現在もレーシングドライバーとして精力的に挑戦される意味と意義はなんでしょうか。

「それはいくつかあり、ひとつは自分への挑戦みたいなところがあります。僕も夢を持っていますから、それに向かって可能な限り挑戦したい。自分の今までの人生のなかで、できるところまでやりたいいうのがひとつと、もうひとつは若手へのメッセージと言いましょうか。ただ、若手の貴重なチャンスまで奪いたくないので、彼らが乗れるようなシートに自分が無理意地して収まることは絶対にありません。ただ、僕の場合はホンダのドライバーとして誇りを持って活動していますが、実は僕のインディ挑戦はホンダ側から用意されたプログラムではありません」

「僕は完全にインディビジュアル(個人)で活動をしており、毎年ホンダ本社、そしてホンダ・レーシング(HRC)と交渉する立場です。僕のインディ500の活動を応援してくださるスポンサーさんを僕自身で見つけた上で、ここまで揃ってやっとチームから信頼を持って挑戦の場へ呼んで頂けるのであり、『こういうパッケージをご用意できますので、ホンダさんでインディに挑戦させて頂けますか』という交渉を毎年しています。もし若手がそこに本当に収まれるのであれば、ぜひそうしてあげたい。でも、それが困難なのであれば、僕自身が走る姿を見せていきたい。そう考えて挑戦を続けています」

「要するに僕は『こういう状況でもレースは続けられる』というひとつの例です。僕はスクールでさまざまなことを教えていますけれど、それは走りについてだけではなく、どうやってプロとして生きていくのか、みたいな部分も含んでいます。僕が走ることでそういった部分まで若手ドライバーたちに感じ取ってもらえればいいと思っています」

「もちろん才能ある若い子たちがどんどん出てくる世界ですが、僕自身も彼らから刺激を受けながら『負けたら次はないぞ』となります。やはり挑戦する気持ちはいつまでも持ち続けたい。ただそうは言ってもスポット参戦から優勝を目指すということはすごく難しく、他のレースではおそらく相当厳しいと思います。まだインディ500に関しては、プラクティスの期間が長かったり、準備段階が十分に確保されている上に、自分も長年の経験があるので挑戦し続けることができています」

「応援してくださる方々への感謝の気持ちは本当に大きく、応援してくださる限りは、全力で戦い続けるつもりです」

佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)
第109回インディアナポリス500マイルレースを戦った佐藤琢磨とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの75号車クルー
FRECAホッケンハイム戦で加藤大翔をサポートする佐藤琢磨

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