今回の決定に感情的になる者がいる一方、クビアトに近い人間でも冷静に受け止めている者もいる。ロシア人ジャーナリストのオレグ・カルポフは次のように分析している。
「ロシアGPでのクラッシュが今回の決定の一因になっていると考えている人がいるかもしれないが、レッドブルも否定しているように私もそうとは信じていない。レッドブルはダニール(クビアト)を降格させたかったというより、マックス(フェルスタッペン)を昇格させたかったんだ」
なぜ、このタイミングだったのか。カルポフは「フェルスタッペンがトロロッソにいる間に、他チームと契約してしまう恐れがあったためでは」と推測する。それについてはレッドブルのクリスチャン・ホーナーも認めている。
「今回の決定に際して、フェルスタッペンとの契約内容について変更があったどうかと問われれば、答えはイエスだ。今後、複数年の間マックスはレッドブルとともに仕事する」
ただし、カルポフはクビアトにも再びレッドブルに復帰するチャンスは残されていると語る。
「もしマックスがレッドブルでダニエル・リカルドに歯が立たず、ダニールがトロロッソでサインツに対して“マックス以上の成績”を残せば、可能性はある。だから、今回の決定はショックだったかもしれないけれど、引きずらないことが大切。今年のトロロッソのマシンは、すごくいいからね」