「だが、F1で勝つというのは、ものすごく特別なことだ。とくに今日の勝ちかたを見ればね。マックスは最後までしっかり自分をコントールしてミスを犯さず、勝利にふさわしい仕事をした」

 ヨス・フェルスタッペンは、ベネトンに所属したルーキーシーズンに2度の表彰台を記録しているが、1994年から2003年まで通算106戦のF1キャリアで優勝は一度もなかった。息子のマックスが復活の兆しを見せているレッドブルへ移籍したことで、優勝も十分ありうると感じてはいたものの、スペインでの出来事は、やはり衝撃的だったという。

「別のチームへ移籍したばかりで、これほどのことをやってのけるとは本当に信じられない」と、ヨスは言う。

「移籍直後に優勝するなんて、私は一瞬たりとも考えたことがなかった。レッドブルはトップチームのひとつであり、レースの勝ち方を知っている。だから、少なくとも勝てるチャンスが高まるとは思っていたが、まさかこんなふうに勝つとはね」

 マックス・フェルスタッペンは、66周レースの34周目に2回目のピットストップを行い、ミディアムタイヤで残り32周を走りきらなければならなかった。背後からはキミ・ライコネンのフェラーリによる追撃を受けながら、年齢が自分の2倍で236戦もの経験を持つ2007年チャンピオンを最後まで抑え込むことに成功した。

「マックスが2回目のタイヤ交換をしたとき、あのタイヤがどこまでもつかは誰にもわからなかったが、彼は実にうまくタイヤをセーブした」と、ヨスは息子を賞賛。

「彼は最終コーナーを上手に立ち上がって、抜かれないために必要なわずかなギャップを維持する方法を知っていて、それを実際にやってみせた。つまり最後まで、それだけの冷静さを保っていたということだ」

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