モナコはユニークなサーキットだが、F1チームにとって、もはや特別なハイダウンフォースが要求される場所ではなくなっている。

 モナコでは平均速度がきわめて低いため、一般的なコースと比べると、それほどドラッグの増加に対して気をつかう必要はない。だが、近年どのチームも大部分のサーキットをハイダウンフォース仕様で走るようになっており、昔のように極端なモナコ専用エアロパッケージを作らなくなっているのだ。

 とはいえ「モナコ仕様」の基本は変わらない。すなわち最大限のダウンフォース、やや高めの車高、そしてステアリングの切れ角を増すためのボディワークの加工だ。

 ブレーキの温度も高めになる。おもな理由は激しいブレーキングによるディスクの温度上昇ではなく、キャリパーとブレーキ液に熱がたまりやすいことにある。

 そして、リヤタイヤの温度を上げないように、リヤブレーキの熱は極力ホイールに伝わらないようにしたい。うまくトラクションをかけることが重要なモナコでは、それでなくてもリヤタイヤの温度が上がりやすいからだ。反対にフロントタイヤは温度が上がりにくいため、ブレーキの熱をホイールを通じてタイヤに伝えてやるのが望ましい。

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