もし、前半戦を振り返って「満足しています」と答えていたら、ホンダの未来はそれほど明るくなかっただろう。しかし、長谷川総責任者は「満足していない」と明言したことで、現在はまだトンネルの中でもがいているかもしれないが、そのトンネルを抜けることができれば、明るい未来が待っている。

 もうひとつ、長谷川総責任者の言葉に希望を感じたのは、現在の状況を打破するための課題を自ら背負っていることだ。世界最高峰のF1の世界でトップに立つには、車体もパワーユニットも最高でなければならない。しかし、トップに立てていない状況になると、車体を開発する者とパワーユニットを開発する者がお互いに相手の弱点を指摘するケースが珍しくない。ホンダがメルセデスに対してパワーで負けていることは事実である。だが、マクラーレンの車体もメルセデスAMGやレッドブルを上回っているかというと、残念ながらそうではない。

 ところが、長谷川総責任者は、現象を打破するための条件を車体に頼ることはしなかった。
「この進化を継続し、次のステップアップ(したパワーユニット)で4番目のチームの座をしっかりとキーブしたいというのが希望です。エンジンのパワーでメルセデスに肩を並べるか、あるいは凌駕できれば、局面は大きく変わりますから」

 ホンダにとって復帰2年目の2015年前半戦は、昨年の遅れを取り戻す半年だった。いま、ホンダはようやくスタートラインに着いた。後半戦は、努力してやってきたことを結果に結びつける戦いとなるだろう。
 
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ホンダ辛口コラム ハンガリー&ドイツGP編:ようやく進歩し始めたPU。しかし現実を見ないマクラーレン

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