前日のトラブル確認もありボッタスは降り出す前にトップタイムを、ハミルトンは自信があるようで3ラップ流しただけで12番手。ここまでフリー走行をすべて1位で終え、スペインGPの圧勝パターンに乗ったメルセデスであった。
金曜から気になったのはピット入り口の右カーブ、出口のコース合流ラインと、他よりもここだけが狭い屈曲した1~2コーナーだ。85年までのオリジナル・レイアウトとは違うのだ。

スタートにハイリスクを直感した(89年レイトンハウスのマウリシオ・グージェルミン他6台事故)。すばらしい加速のセバスチャン・ベッテルがメルセデス勢に割り込もうと“シュート”、だがスペースはなくボッタスをヒット。
後続は乱れたまま広いエスケープに逃げたので89年のような事態にはならなくて済んだ。しかし3コーナーでフランス勢のピエール・ガスリーとエステバン・オコンが接触、三つのコーナーまででゲームの趨勢は決まったようなものだ。
ライバルの脱落でフリーに独走したハミルトン、2位フェルスタッペンは“マイペース”、3位ライコネンは6番手からだったので混乱を逃れて表彰台への道を。レース後にベッテルのラフプレーに5秒ペナルティは軽すぎる、と言う批判があった。
そうかもしれない。でもこの5位によって彼はランキングを1点リード首位から14点ビハインドの2位に下がった。それが大きなペナルティとなるかもしれない。3連戦の最初を勝ちとりメンタル高まるハミルトン、狙うかハットトリック……。

