2014年には世界耐久選手権でトヨタに初のチャンピオンをもたらし、2015-16年のフォーミュラEではルノー・e.DAMSを駆ってチャンピオンに輝いた。そして、2018年のル・マン24時間では、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソとともにトヨタの総合初優勝に大きく貢献した。

 世界耐久選手権からの復帰という点では、ハートレーと似たような経歴を持つブエミ。ハートレーがなかなか結果を残せずに苦戦している姿を見ていると、ブエミの起用には若干の不安を覚えるのは当然だ。

 しかし、ハートレーとブエミには、似ているけれども、決定的に違う点がある。それはすでにブエミはトロロッソで、ある程度の実績を残しているということだ。3シーズンのうち、2シーズンはチームメイトに選手権ポイントで上回っていた。

 リザーブドライバーというのは、何らかの理由によってレギュラードライバーが、走行できなくなったときにその代役を務めるドライバーのことで、最近では2016年のオーストラリアGPでクラッシュしたフェルナンド・アロンソの代わりに、マクラーレンがストフェル・バンドーンを起用した例がある。

 ただし、レギュラードライバーに何も起きなくとも、リザーブドライバーが登場する可能性がないわけではない。昨年のマレーシアGPでダニール・クビアトの代役として、トロロッソからF1にデビューしたガスリーもリザーブドライバーだった。

 ブエミによれば、「リザーブドライバーだったが、今シーズン、F1に来るのは今回が初めて」だという。つまり、ここにきて、急にブエミにスタンバイの声がかかったことになる。そのことを知っているのかどうかはわからないが、ブレンドン・ハートレーはこう語っている。

「僕に必要なのは、結果だ。ポイントを獲得しないとね」

 シンガポールGPはトロロッソ・ホンダにとって、相性のいいサーキット。ハートレーにとっては真価が問われるグランプリとなる。

2018年F1第15戦シンガポールGP ブレンドン・ハートレー(トロロッソ・ホンダ)
2018年F1第15戦シンガポールGP ブレンドン・ハートレー(トロロッソ・ホンダ)

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