2016年のチャンピオンで、すでにF1を引退しているニコ・ロズベルグは、アロンソを次のように称えた。
「僕が2006年にウイリアムズからF1にデビューした年に、フェルナンドがミハエル(シューマッハー)と激しいタイトル争いをしていたことを鮮明に覚えている。チャンピオンになった後も彼はコース上で常に速く、僕は彼の姿を見ながら成長していった」
「ようやく僕がメルセデスでタイトル争いができるようになったと思ったら、彼が乗るマシンが戦闘力不足で、タイトルを賭けてバトルできなかったのは残念だった。フェルナンドがタイトルを賭けてだれかと火花を散らして戦う姿を、もう一度見たかった。それはインディに行ってからの楽しみにとっておこう」
2018年シーズンの最終戦で、アロンソと最も長く接近したポジションでレースをしていたのがピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)だった。
「僕が9歳のときに初めてカートのレースに出場した2005年に、F1でチャンピオンになったのがフェルナンドだった。だからF1ドライバーになった2017年、そのフェルナンドをパドックで見かけたときは、不思議な気分になったのを覚えている」
「しかも、アブダビGPでは僕は誰よりも多くの時間をフェルナンドとのレースに費やしていた。ミラーにフェルナンドを見ながらレースできるなんて……」
「彼はコース上で速いだけでなく、マシンを降りてもとても強いパーソナリティを持っていて、レーシングドライバーとして、見習うべき点が多い。時には辛辣な意見を言うこともあるけど、どれも的を射ていて、多くのファンが彼のSNSをフォローしているのもわかるような気がする。そういうキャラクターがF1から姿を消すことはとても寂しい」