こうした見えない地道な努力によって、ホンダが投入したスペック2のエンジンは、4台ともその性能を発揮していた。その結果、アゼルバイジャンGPでは4台中2台がリタイアしたものの、レッドブルはフェラーリとのギャップを確実に詰めることに成功した。

「日曜日のレースでわれわれはフェラーリよりも速かった。ピエール(・ガスリー)のペースは(シャルル・)ルクレールと同等だったし、マックスは序盤に(セルジオ・)ペレスの後ろでタイムを失っていなければ、第2スティントでセバスチャン(・ベッテル)にもっと早く迫っていただろう」(クリスチャン・ホーナー代表)

 トロロッソも日曜日の突然の失速がなければ、ポイント獲得は十分に可能だった。

「僕たちは予選で非常にコンペティティブだったのに、レースで突然ペースを失った。何があったのか、調査しなければならない」(ダニール・クビアト/中盤10番手を走行)

 昨年までのホンダは、パワー感度が大きいサーキットでは好結果が望めない状況にあったが、今年のバクー・シティ・サーキットでのパフォーマンスを見る限り、大きなハンディにはなっていなかった。

 今回のスペック2投入は、単にエンジンの性能向上を果たしただけでなく、ホンダがF1でトップを争うための階段をまた一段駆け上がっていることを確認できた忘れられない一戦となった。

辛口コラムはF1速報WEBで掲載中
ホンダF1辛口コラム 第4戦アゼルバイジャンGP編:スペック2で進歩は見えるが、現状の結果はフェラーリのミスによる恩恵

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