翌日の決勝では想定よりも下位のグリッドからスタートしたことが、アルボンにとってはさらなる悲劇を呼んでしまった。

 スタート発進は良かったものの、メインストレートからコース幅が狭くなるターン1でイン側にセルジオ・ペレス(レーシングポイント)、アウト側にアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)と両サイドをサンドイッチされるかたちになり、行き場を失ってしまった。

2019年F1第7戦カナダGP セルジオ・ペレスとアントニオ・ジョビナッツィに挟まれフロントウイングを失ったアレクサンダー・アルボン
2019年F1第7戦カナダGP セルジオ・ペレスとアントニオ・ジョビナッツィに挟まれフロントウイングを失ったアレクサンダー・アルボン

 どうすることもできず、接触でフロントウイングを失い、1周目にピットイン。セーフティカーが出ることを期待しながら走り続けたものの、その願いが届くこともなくアルボンのレースは終わってしまった。実質的に1周目の1コーナーで終わっていたと言っても過言ではなかった。

「避けようとしたけど行き場がなくなってしまったんだ。あれは誰のミスでもないけど残念だよ。そこからは青旗を見てばかりのレースだった。それは別としてもペースに苦しんだし、しっかりと分析する必要がある」

 60周を走ったところでポイント獲得のチャンスは絶望的と判断し、最後はパワーユニット(PU/エンジン)のセーブと次戦に向けた新品ギヤボックス投入のためにマシンをピットに戻しリタイアを選択した。アルボンにとっては予選・決勝ともに全くの不完全燃焼のカナダGPとなってしまった。

 その一方でクビアトは、スタートタイヤが自由に選択できる中での最上位である10番グリッドからミディアムタイヤでスタートしそのポジションを守った。

 しかし実際には中古ソフトタイヤのルノー勢やマクラーレン勢についていくことができず、レーシングポイント勢からのプレッシャーを受ける厳しいレースだった。12周目でミディアムを捨ててハードタイヤに交換。これでペレスのアンダーカットは何とか防いだものの、もう一台のランス・ストロール(レーシングポイント)にオーバーカットを許すことになった。

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