そこでホンダは2週連続開催となったハンガリーGPに、さらに設定を見直してきた。金曜日、そのデータで走行したレッドブル・ホンダの2台はまったくドライバビリティに悩まされることなく初日の走行を終え、土曜日の予選でもパワーユニットのポテンシャルをいかんなく発揮した。
「『あれがなければ、PPが取れた』というところから始まって、シルバーストンとホッケンハイムで経験したさまざまな症状に対して、その都度、最適だと思われる設定をダイナモでテストしてきました。今回はこれまでの対策がうまくいった結果。ドライバーからはまったく(ラグの問題に関する)コメントが出ませんでした」(田辺TD)
ホンダのエンジニアたちの努力を山本雅史マネージングディレクターも次のように称えた。
「モータースポーツの世界でポールポジションは純粋に、そのカテゴリーで一番速いという証明です。技術者冥利につきる。田辺をはじめとするホンダのエンジニアたちが一番喜んでいると思う」
ホンダにとっては2006年第3戦オーストラリアGP(ジェンソン・バトン)以来、142戦ぶり通算78回目のPPを祝福したい。
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