これを見たハミルトンはステイアウトしミディアムタイヤのままトラックポジションを取り、フェルスタッペンは新品ソフトでハミルトンの後方2番手につける。
3番手ベッテル、セーフティカー直前にピットインしていたアルボンが4番手、5番手ルクレールという上位勢となり、その後方では2回のピットストップを終えてガスリーが中団トップの6番手を維持し、7番手グロージャン、8番手サインツは1回ストップのみ、2回のピットストップを済ませたアルファロメオ勢は9番手ライコネン、10番手ジョビナッツィ、そして11番手にペレスとなった。
レースは60周目に再開。フェルスタッペンは再開直後のターン1でアウト側からハミルトンを豪快にパスして首位を奪い返し、ターン4でアウト側に並びかけるハミルトンをしっかりと抑え込んで首位をものにした。ここからはみるみるギャップを広げていく。
後方ではアルボンも同じようにターン1でアウトからベッテルを抜き去って3番手に浮上。後方のフェラーリ勢を必死に抑え込む。ハミルトンはペースが振るわず、アルボンはハミルトン引っかかるようなかたちになる。64周目のターン1ではベッテルにアウト側に並ばれるがインを守って3番手を堅守した。

ベッテルは66周目のターン1でインに飛び込んだルクレールにポジションを奪われるが、ターン3出口でDRSを使って再び抜き返す。その際にベッテルの左リヤとルクレールの右フロントが軽く接触。これでルクレールのサスペンションは折れ、ベッテルもパンクしてラバーがフロアを大きく壊し、コース脇にマシンを止めてしまう。
これを見たハミルトンはすかさずピットに飛び込んでソフトタイヤに履き替えるが、その直後にセーフティカーがコースイン。首位フェルスタッペン、2番手アルボン、3番手ガスリー、4番手ハミルトンとなり、ホンダの1-2-3という状況でフェラーリのマシン撤去が行われ、残り2周のところでセーフティカーがアウト。
リスタートと同時にターン1で4番手のハミルトンはガスリーを抜いて3番手へ。しかしターン10でアルボンのインに飛び込んだハミルトンはアルボンと接触。アルボンはスピンしてしまい、最後尾に落ち、ハミルトンもマシンをスローダウンさせ、ガスリーがハミルトンの前を奪い、ファイナルラップへ。
左フロント翼端板にダメージを負ったハミルトンをガスリーがなんとか抑え込み、最終ラップのターン12でハミルトンに抜かれかけたかと思われたガスリーだったが、最終コーナーからの立ち上がりでハミルトンに抜かせず2位でチェッカードフラッグを受けて初表彰台を獲得した。そしてフェルスタッペンはそのまま首位でチェッカー受け今季3勝目を挙げ、ホンダは1-2フィニッシュを果たした。
3位ハミルトン、4位サインツ、5位ライコネン、6位ジョビナッツィ、7位リカルド、8位ノリス、9位ペレス、10位にクビアトという結果となった。アルボンは15位でフィニッシュしたが、14位のヒュルケンベルグがセーフティカー時に追い越しをしたため5秒ペナルティが科され、14位に繰り上がっている。またハミルトンとアルボンの接触はレース後に審議となっている。

