残り2周となった70周目にレースが再開。タイヤを履き替えたハミルトンが失ったポジションを取り返すチャンスは、2周しかない。だが、ハミルトンは70周目のヘアピンでアルボンと接触してしまう。ハミルトンに弾き飛ばされたアルボンは、最後尾まで転落。レッドブル・ホンダの1-2フィニッシュは露と消えた。
レース後、アルボンは「もちろんフラストレーションはあるけど、怒ってはいない」と、気丈に振る舞った。そのアルボンをクリスチャン・ホーナー代表は讃えた。
「1-2フィニッシュは十分可能だったが、アレックスの2位が取り上げられてしまった。ルイスは自分の非を認めて謝罪しているようだが、2位というトロフィーは返ってこない。それでも、今日アレックスが素晴らしい走りを披露したという事実には変わりない。2度目の再スタートの際にはセバスチャンをアウトから豪快にオーバーテイク。相手は4度チャンピオンになっている強者だ。スーパーレースだった。だから、うつむくことなく、顔を上げてブラジルを離れてほしいと思っている」
優勝したフェルスタッペンもチームメイトを気遣った。
「今日はアレックス(アルボン)が一緒に表彰台に立ちたかった。アレックスとともに表彰台に立てなかったことは、とても残念。でも、週末を通じてホンダのパワーユニットは本当に良く機能してくれた。だから、もう1チームのホンダ・ユーザーであるトロロッソのピエール(・ガスリー)と表彰台に立てた。ホンダのパワーユニットは明らかに一歩前進した」
レッドブル・ホンダにとって、今シーズン3回目の優勝は、過去2回とは異なる重みがある勝利だった。

