まとめ:autosport web

■神奈川県 アイスボーイさんからの質問
Q:小松エンジニアの思う“自分にはこれがあったからF1の世界で戦えている”と思うものを教えてください。

小松エンジニア:『自分が楽しいと思える好きなことをやっている』からだと思います。小さい頃から父がベートーヴェン研究家として世界の人と仕事しているのを見ていて、ぼんやりと自分も世界で仕事をしたいなぁというのはありました。

 そしてたまたま1980年代後半のF1ブームの時にテレビでF1を観て、「これをやりたい!」と思ったんです。いろんな国の人たちがいろんな国に行って世界選手権を戦っているというのが、何か僕にピッタリとはまりました。

 実際にやってみるともちろん大変です。結果が出ない時は落ち込みますし、疲れます。でもやっぱり基本的には楽しいんですよね。2019年はクルマが基本的に良くなくて、(チーム創設から)4シーズン目の2019年のチーム体制も十分ではなかったので、シーズン中に軌道修正ができず結果の出ないレースが続きました。

 でもこの世界中から来たライバルたちを相手に、自分の好きなF1でチーム作りができる機会に恵まれたことが幸運だと僕は思っています。だからこの機会を活かそうと思うし、楽しいです。

2019年F1第9戦オーストリアGP ハースF1 小松礼雄チーフエンジニア
2019年F1第9戦オーストリアGP ハースF1 小松礼雄チーフエンジニア

■兵庫県 南のキジムナーさんからの質問
Q:小松エンジニアはF1に昔のようなタイヤ戦争(タイヤコンペティション)が復活することに賛成ですか? 反対ですか? 特に2019年、タイヤが作動する、しないで困っていたハース関係者の意見が気になるところです。

小松エンジニア:タイヤ戦争には反対です。僕がF1をやり始めた頃はミシュラン対ブリヂストンのタイヤ戦争真っただ中でした。2005年はBARホンダで、2006年はルノーでタイヤテストのデータ解析をタイヤメーカーのエンジニアたちと一緒にやりました。

 とても面白かったですし、自分のやった仕事がレース結果に直結するので、本当にやりがいがありました。ミシュランは解析分野に強かったので、一緒に仕事をして多くのことを学びました。ですから僕個人にとってタイヤ戦争の経験はとても有意義でした。

 しかしその半面、タイヤですべてが決まってしまうレースはどうなのかなとも思いました。現在はワンメイクでタイヤが供給されるので、そのタイヤをしっかり把握して使い方を判っていれば結果を出せます。

 もちろん、『今年のタイヤはあのチームにより合っている』という状況を完全に避けることはできません。しかし、チーム力があればそのタイヤを理解してクルマをきちんと合わせることができ、結果に繋げることができます。ですからタイヤ戦争の時よりは、すべてのチームにより平等にチャンスがあると思います。

■静岡県 takajunさんからの質問
Q:常に忙しいと思いますが、レースがない時は何をしていますか?

小松エンジニア:出張で家にいないことがあまりにも多いので、イギリスでオフの時は基本的に家族で一緒に過ごしています。まだ子供が小さいので、家族ぐるみの友人と会ったり、イギリスの田舎に小旅行に出かけたり、ですね。

 以前はカートに乗りに行ったり、ラグビーが好きなので地元のノーザンプトン・セインツというチームの試合を観に行ったりもしていましたが、最近は家族みんなでできることを優先させています。

2019年F1第16戦ロシアGP ケビン・マグヌッセン、ハースF1の小松礼雄チーフエンジニア
2019年F1第16戦ロシアGP ケビン・マグヌッセン、ハースF1の小松礼雄チーフエンジニア

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