ボッタスは59周目にファステストラップを記録してラッセルとのギャップを5秒まで縮めていく。
62周目にはジャック・エイトケン(ウイリアムズ)が最終コーナーでワイドになって挙動を乱し、バリアにヒットしてフロントウイングを壊す。これでデブリがコース上に落ちたためVSCが導入され、さらにセーフティカー導入となる。
メルセデスAMGはここで2台のマシンを同時ピットインさせてミディアムに交換。しかしここでタイヤセットのつけ間違いが判明し、ボッタスはクルーの咄嗟の判断でハードタイヤに戻してコースへ復帰させる。先にコースインしたラッセルはセーフティカー中にもう一度ピットインを強いられ、ボッタスの後方5番手でコースに戻る。しかしラッセルは予選Q2で使用しただけのフレッシュなミディアムタイヤに履き替え、タイヤエイジでは前のマシンよりも優位に立つ。
これで首位ペレス、2番手オコン、3番手ストロール、4番手ボッタス、5番手ラッセル、6番手サインツ、7番手リカルド、8番手クビアト、9番手ガスリー、10番手アルボンという順。
レースは69周目に再開。70周目のターン4でボッタスはややブレーキングをミスしてオーバーシュートし、ラッセルはこれを見逃さすターン6のアウトから並びかけてターン7でインに飛び込みパス。ラッセルはさらに72周目のターン1でストロールのインに飛び込んで3番手に浮上する。後方ではアルボンもクビアトを抜いて8番手に上がった。
ラッセルは73周目のターン4でオコンを抜いて2番手へ。首位ペレスとは3.5秒差でファステストラップを記録して追いかけていく。ただしペレスとのペース差は0.2秒〜0.4秒しかなく、なかなかギャップは縮まらない。78周目のターン1でアルボンはボッタスをパス。
ここでラッセルはなんと左リヤのパンクに見舞われピットインを強いられて14番手まで後退。ラッセルはソフトタイヤでプッシュして追い上げていく。86周目にターン4でガスリーを抜いて10番手へ。
首位ペレスは2番手オコンまで9秒差となり、ややペースを落として悠々と走行。最後まで後続を寄せ付けることなく、ペレスはF1参戦190戦目にして初優勝を飾った。2番手オコン、3番手ストロール、4番手サインツJr.、5番手リカルド、6番手アルボン、7番手クビアト、8番手ボッタス、9番手ラッセル、10番手ノリスという順でフィニッシュ。ただしラッセルはタイヤ使用の規定違反についての審議がレース後に待っている。