この自信は、コンストラクターズ選手権6位だけから来るものではない。全21戦の総合ポイントで争うコンストラクターズ選手権では6位という結果に終わったが、終盤戦ではコンストラクターズ選手権4位のフォース・インディア、同5位のウイリアムズと、しばしば熱いバトルを繰り広げたこともホンダにとっては自信となったに違いない。

 アブダビGPでは8位のフォース・インディアのセルジオ・ペレスとは約1秒、そして9位のウイリアムズのフェリペ・マッサとは0.4秒差でフィニッシュ。アロンソの最速ラップである1分49秒495は、ファステストラップ全体でもベッテルに次ぐ2位だった。

 もちろん、これはタイトルを賭けて戦っていたメルセデスAMG勢がペースを落としていたこと、アロンソのタイヤ戦略がほかのドライバーと異なっていたことも関係しているが、アロンソが最終戦のアブダビGPでコース上で2番目に速いラップタイムで走っていたことは事実である。コンストラクターズ選手権では6位にとどまったが、ホンダはさらに上を望める手応えを感じて、最終戦を終えることができたのではないか。

 そして、終盤戦でつかんだこの自信は、マクラーレンから信頼を得ただけでなく、ホンダにとっても重要な財産となったはずだ。それは開発というのは、結果が伴わないとなかなか前進しないが、ひとつ結果が出ると一気に進展していくからである。昨年は参戦までの時間が足りず、信頼性を確保することに時間と労力を費やしていたホンダ。その信頼性が向上した今年、ホンダの開発はようやく本格的にスタートし、いきなりコンストラクターズ選手権6位まで復活。来年に大きな期待を感じているに違いない。

 長谷川総責任者は最終戦を終えて、こう締めくくった。
「まずは、長い2016年シーズンを通して、素晴らしい仕事をしてくれたマクラーレン・ホンダのチームメンバー、一人ひとりに感謝したい。共に成し遂げてきた成果を心から誇りに思っています」

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