「決して完璧な週末ではなかった」と述べるスカイの目は厳しく、レースにおける角田の問題点を指摘する。スカイは「角田はまだチームメイト(のピエール・ガスリー)のような明白なレースペースは持ち合わせていない」と評すると、もし「1周目に4番手に上がり、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)を抜ければ表彰台も狙えた」と続けた。

 レース前半で角田はラティフィのペースに付き合う形になり、ピットイン後にはライバルたちの先行を許してしまった。モナコに並んでオーバーテイクが難しいと言われるハンガロリンクでラティフィを追い抜くことが厳しかったのは確かだが、もし序盤でかわすことができればレース結果も変わっていたかもしれない。

 しかし、辛口のスカイも7位フィニッシュという結果には及第点のようで「夏休みに向けて角田にとっては必要な好成績」だと総括した。

 シーズンの折り返し時期にあたる8月のサマーブレイクでは、2022年シーズンの契約に向けた動きが活発化する。ハンガリーGP終了時点では角田の2022年の去就は明かされておらず、このタイミングでの自己最高位獲得は大きな弾みになるはずだ。

 実際、海外メディアの報道からはアルファタウリの来季に向けた動きが聞こえてくる。ドイツのRTLはレッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコにインタビューを行い、来季のドライバーラインナップについて問いかけている。それに対するマルコの答えは「原則としては現在のペアを維持したいと考えている」というもの。

 さらに専門メディアのスピードウィークでは、アルファタウリのフランツ・トスト代表のコメントも報道されている。スピードウィークによれば、トスト代表は「2022年も同じドライバーたちで参戦し続けることを願っている」と前置きした上で「裕毅の代わりが務まるドライバーがいるとは思わない」と語っている。

 もちろんまだ公式発表はなされていないが、一連のコメントは角田の2022年シーズン継続参戦に明るい見通しが立っていることを予感させる。4週間のサマーブレイクが開ける次戦はスパ・フランコルシャンでの第12戦ベルギーGP。角田のF1デビューシーズン後半戦に期待が高まる。

2021年F1第11戦ハンガリーGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第11戦ハンガリーGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

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