マシンを降りたオコンは、アロンソに対して感謝の言葉を述べた。オコンは「フェルナンドは難しいチームメイトだと聞いていた。彼は常に策士だし、チームメイトを公平に扱わないので、無慈悲な人物だということだった。でも僕は彼と素晴らしい時間を過ごしている。僕たちは情報を交換し、同じ目標のためにともにチームをプッシュしている。彼と仕事ができるのは特権だよ」とこれまでのアロンソのイメージを覆す発言だった。

 このことは私にあることを考えさせた。アロンソがF1を休止した2019年~2020年に、彼はインディ500のための準備の時間を過ごし、WEC世界耐久選手権およびIMSAの耐久レースに参戦した。そして最後にはダカールラリーにも参戦した。これらすべてのシリーズに共通することがひとつある。それは人間味だ。

 耐久戦で勝利するには、チームメイトと協力し、彼らをできるだけ助ける必要がある。なぜなら彼らも代わりに助けてくれるからだ。クロスカントリーカーについても同じことが言える。ナビゲーターと一心同体になるほどに、しっかり協力し合わねばならないのだ。インディでは違うかもしれないが、大きなチームのなかで、アロンソは自身の走行を最大限に高めるために、他のドライバーとうまくやっていかなければならなかった。

 こうした経験のすべてが、アロンソをより“人間味”があり、チームメイトを以前よりも喜んで助けるドライバーにしたのではないかと私は思う。それともオコンを助けることは彼自身を助けることになるのだろうか?どちらにしても、我々が目にしているのはさらに成熟したアロンソだ。すなわち彼はライバルたちにとっていっそう危険な存在になったということだ。タフでフェアで正確ということは、ベテランのアロンソが今も才能を示すことができるという良い兆候だ。

 オコンはレースで優勝したかもしれないが、アロンソは人々の心を勝ち取った。実際、彼は世界中で行われた投票から、F1の“ドライバー・オブ・ザ・デイ”に選ばれたのだ。そして私にとっては、すべてのことが同じ結論を指している。アロンソに勝てるマシンを与えれば、彼は今も優勝する力があると。ハンガリーGPのレースウイーク前日に40歳になったドライバーにしてみれば、本当に信じられないことだ。頼むからアルピーヌは、2022年に競争力のあるマシンを作って欲しい!

2021年F1第11戦ハンガリーGP フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)
2021年F1第11戦ハンガリーGP フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)

2021年F1第11戦ハンガリーGP フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)
2021年F1第11戦ハンガリーGP フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)

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