グリッド最後方のマシンに乗ることで、マゼピンは注目を浴びずにレース技術を学び、磨くことができるだろうと言う意見もあるが、彼のケースがそうであるとは証明されていない。
「僕が脚光を浴びていないとは思わない。むしろ反対だ」
「F1に来ると、とにかくマシンを選ぶことはできないんだ。僕にとって、まずF1に到達することが重要だった。チームを良くする手助けができるよう願っている」
「そして、ある時点で上のチームからオファーがあるかもしれない」

しかしオファーはすぐには来ないだろう。マゼピンは2022年シーズンに向けてすでにハースと契約を交わしており、現在のチームメイトであるミック・シューマッハーとともに残留するからだ。
同じくルーキーであるシューマッハーも今年の選手権でポイントを獲得していないが、第11戦ハンガリーGPで12位というベストリザルトを出している。対してマゼピンのベストリザルトは第6戦アゼルバイジャンGPでの14位だ。
マゼピンはアメリカGPでまたしても最下位になり、チェッカーフラッグを受けた時はシューマッハーから1分半遅れていた。マゼピンは、1周目のヘッドレストのトラブルだけでなく、レース中不快なほどに足が熱せられることにも不満を漏らしていた。
「我々は常に改善しようとしている」とチーム代表のギュンター・シュタイナーはその後メディアに語っている。「だがこのことは彼にだけ起きているようだ」
「これは昨年と同じシャシーで、そうした問題は起きたことがなかった。ミックに特に尋ねてはいないが、彼はそのような不満を言っていないし、もしあるとしたら、確実に伝えてくるだろう」
「なぜ彼が熱さを感じるのか調査し、何か対応する必要がある。次のステップはブーツをどうにかすることかもしれない。何かが壊れたということはないが、彼がこのことについて不満を言うのは初めてのことではない」
