F1ジャーナリストがお届けするF1の裏話。第1戦バーレーンGP、第2戦サウジアラビア編です。

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 2022年F1シーズンの幕開けとなる2連戦が終わった。だが、この最初の2週間で最も重要な出来事は、第2戦の舞台となったサーキットの密室の中で起きた。

 概して揉めごとのなかったバーレーンGPを終えて、F1サーカスはサウジアラビアへと向かった。ジェッダでは昨シーズン終盤にレースが行われたばかりで、わずか4戦の間に2度目の開催ということになる。また、昨年から数えると5戦連続で中東でのグランプリだ。

 サーキットのすぐ近くにあるアラムコの製油所には、F1関係者がバーレーンにいた日曜日にも攻撃があったが、F1の首脳陣は同地域は安全だと主張していた。しかし、ジェッダ・コーニッシュ・サーキットをマシンが走り始めて、FP1も半ばを過ぎた頃、大きな黒煙が立ち上るのが見えた。

 アラムコの製油所が再び攻撃を受け、大規模な火災が発生したのだ。まもなく煙は市街にも流れ込み、とてもコース上でのアクションに集中できる状況ではなくなった。

 ドライバーたちは不安を募らせた。誰も何が起きているのかを知らせてくれず、このサーキットは安全だと保証してくれる人もいなかったからだ。そこで彼らは自分たちの手でこの問題に対処しようと考え、オンラインミーティングを開いて対応について話し合った。この時点で何人かのドライバーは、このまま週末のスケジュールを続けるのは気が進まないと明言していた。

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