追いかけるライコネンは、そのぶん性能劣化が進み、37周目に最後のピットへ。タイムは3秒3。この日のフェラーリは今年ピット静止時間の短縮に成功したウイリアムズより遅く、ウイリアムズはマッサの29周目に「2秒2」を記録。首位ロズベルグのペースが1分35秒台から37秒台に変化し、ピットインを決断する時が迫っていた。

 ロズベルグは、ライコネンの2周後にピットへ。クルーが走ってソフトタイヤを用意する。スタンバイしていなかった動きから、昔しょっちゅうあったドライバー判断によるピットインだと解釈できた。時間は3秒6。ふたりとも、ややロスしたが、ほぼイーブン。セオリーに則り、最後も同じスペックで合わせたロズベルグに対し、ライコネンいよいよ勝負に。

 ここからはドライバーズ・レースだ。アウトラップからセクターごとにタイムを上げたライコネンが39周目に自己ベスト、ハイペースを維持して、差は5秒を切ってきた。するとロズベルグが41周目に1分34秒482の最速ラップで反撃、これは昨年ライコネンのファステストを「1.829秒」も上回る。3ストップ「スマート戦略」最後の仕上げは、この強烈な最速ラップ。4.530秒まで追い上げてきた相手を、序盤同様に10.282秒リードしたまま逃げ切った。もしかしたらライコネンには燃費の制約があったのかもしれない。

 大半が3ストップ戦略を実行。昨年は、たった1戦ブラジルGPだけで、ほとんどが1ストップか2ストップだった。タイヤスペック「2択」だったのが新ルールで「3択」となり、選択の幅が広がった。初戦は赤旗中断が起きてイレギュラーな展開となったが、今後はマルチストップが増えるだろう。そのなかで「スマート戦略」を即断実行していく能力、開幕2連勝のロズベルグはスタートからゴールまで貫いた。

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