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F1 ニュース

投稿日: 2016.04.02 16:15
更新日: 2016.04.02 16:17

今宮純の金曜インプレッション:低温で狂った跳ね馬、バトンに迫る“日本から来た”新人

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F1 | 今宮純の金曜インプレッション:低温で狂った跳ね馬、バトンに迫る“日本から来た”新人

 バーレーンGPがトワイライト・イベントに変わったのは2014年から、砂漠に陽が沈む午後6時ごろも熱気が、そこかしこに残る。ところが今年は初日の昼から曇り空、午後2時からのフリー走行1回目は気温22度、路面32度。これは昨年の36度、53度(!)と、えらい違いだ。暗くなったフリー走行2回目(FP2)は気温20度、路面24度に下がる“超低温コンディション”、なんと昨年より10度も低い。

 これが初日の走行に大きく影響した。とくにフェラーリはタイヤが発熱せず、4本あるストレートで(合計3075m・全長の57%)どんどん冷えていき、セバスチャン・ベッテルもキミ・ライコネンもFP2のスーパーソフト練習でグリップが確保できていなかった。何度も走りが散らかって、セクタータイムはバラバラ。それがFP2で5位&6位と低迷した最大の原因。他にもライコネンはセクター2でフェリペ・マッサに追いついてロス、ベッテルもセクター3でトラフィックに阻まれた。

 このマイナス要因を省き、フェラーリふたりのクリアなセクタータイムを合算すると「1分32秒008」。FP2最速のニコ・ロズベルグとは1.007秒の差はあるが、絶望的な大差ではない。タイヤ作動領域に達しないまま、開幕戦と違うカーバランスに陥り、クリアラップを阻まれてスーパーソフトを使いこめなかっただけだ。土曜からは平年並みの気温27度に上がり、陽射しによって路面温度は35度以上になるだろう。気落ちすることはないと考えていい。

「熱くなる第2戦では、もっとメルセデスに接近できる」とフェラーリ陣営は読み、それを警戒していたメルセデスは“低温バーレーン”に一変したコンディションで好タイム。ロズベルグがルイス・ハミルトンよりブレーキングをうまく合わせこみ、セクター2と3が、とてもスムーズ。そこで大敵に明確なタイム差をつけた。バーレーンで勝っていないロズベルグだが、先手は打てた。あとはメンタルの勝負。


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