フォーミュラ・ニッポンの元チャンピオンで、2022年シーズンはMOTUL AUTECH ZでスーパーGT GT500クラスを戦い、全日本スーパーフォーミュラ選手権ではチーム監督としてKCMGを率いた松田次生が、F1について語る連載企画『松田次生のF1目線』。今回は第21戦ブラジルGP、そして最終戦アブダビGPの2戦を振り返ります。

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 ブラジルのジョージ・ラッセル(メルセデス)のPPは微妙でしたね。スピンして赤旗になって、雨……。まともにやっていたらどうなっていたんだろうと。ルイス・ハミルトン(メルセデス)は怒っていたのではないかなあと。

 ただ、ラッセルにとってはあそこで流れが変わりました。そしてスプリントで勝ち、決勝でも優勝。ハミルトンがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と接触して失速したのも、ラッセルにとっては幸運です。初優勝では運も大事です。

 ただ、やはり予選の赤旗の件もあって、他のドライバーたちは彼の優勝を素直に喜べるかは疑問です(笑)。とはいえ、シーズン後半にハミルトンが巻き返してきて押され気味なところがあったので、ブラジルはラッセルにとっては正念場であり、そういうプレッシャーを跳ね返しての勝利は立派です。

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