ここからフィニッシュまで、実に10回のリードチェンジを繰り返したマクドウェルvsレディックの勝負は、ホワイトフラッグで劇的な決着を迎える。

 ハイラインのレディックにはトゥルーエクスJr.が、ボトムのマクドウェルにはケセロウスキーが、お互いにサポート役を従えつつ最後のリードアウト勝負へ突入すると、ターン4の攻防で伸びてくるドラフティング組を牽制しようと複数回のスイッチを見せたレースリーダーの34号車が「ブロックに入るのが少し遅れた」ためケセロウスキーの6号車とまさかの交錯。

 そのままハイバンクの彼方へ高速スピンオフを喫し、スロットル全開の後続も大混乱に陥る悪夢の展開に。これで決勝ベストの36周をリードしたマクドウェルは、最終的に31位というリザルトに甘んじることとなった。

「僕らは(決勝を通じて)マスタングのダークホースたちを先頭に立たせることができた。最後の彼(ケセロウスキー)はすべてが正しかったし、彼は僕を押してくれていたんだ。映像を見返したいが、こんな結末は望んでいない。速いクルマがありながら勝利を逃したばかりか、多くの人を巻き添えにしてしまった……。ケセロウスキーの勝利を実質的に犠牲にしたこともお詫びしたい」と失意のマクドウェル。

 ここで複数台の衝突をかろうじて回避したのがハイラインにいたレディックで、ラインを守り抜いたカムリXSEの45号車が、接触からの回避行動でわずかに失速したケセロウスキーに先着。ノーズに輝くMJの象徴“ジャンプマン”を先頭でゴールラインへと導いた。

「信じられないよ、なんて気の狂った連中なんだ!」と、グランドスタンドのフェンスによじ登って観客の大歓声に応えた勝者レディック。

「かなりの混沌だったが、これこそ皆にとってのタラデガだ。そしてタイ・ギブスとマーティン・トゥルーエクスJr.に多大な敬意を表しなければならない。トヨタで残ったのは僕らだけで、彼らは全力で僕を押してくれた。彼らのプッシュがなければ僕はここで勝てていないと思うよ」

 そして、現地観戦で初めて自身のチームの勝利をお祝いした“神様”ジョーダンは「チーム全体が良い仕事をした」ことを強調する。

「デニー(・ハムリン/23XI共同オーナー)は『今日の僕は運が悪かった』って言い続けているが、どうやら今日は彼が間違っていることをチームが証明した。ここに観に来られてとてもうれしいし、勝てば誰もが祝福の言葉をくれるが、そこにいて一緒に祝えたのはこれが初めてだ」と続けたジョーダン。

「ご存知のとおり現在NBAはプレーオフを迎えているが、私にとってこれが NBAプレーオフのようなものさ(笑)。スポーツ自体をサポートしてくれるファンのことをとてもありがたく思うし、この地位に辿り着くまでメンバー全員が大変な仕事をしてきた。チームが注いだ努力にとってはとても意味のある勝利だよ」

「もしこれがバスケットなら、私自身がすべてを完全にコントロールできるだろうが、ここではそんなコントロールはできず、その分だけドライバーやクルーチーフの代わりに私も全力で取り組んできた。23XIには110%、とても満足している」

 土曜夜に併催されたNASCARエクスフィニティ・シリーズ第9戦『Ag-Pro 300』は、都合2回にわたる典型的なオーバータイム決着を制した19歳のジェシー・ラブ(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)が、雪辱を果たすシリーズ初勝利を手にしている。

最後の最後にタラデガ恒例の”ビッグワン”発生で、上位の4台を除いてマルチタングルの餌食に
「チーム全体が良い仕事をした」と強調する”MJ”こと、NBAレジェンドのマイケル・ジョーダン
19歳のジェシー・ラブ(Richard Childress Racing/シボレー・カマロ)がXfinityで初優勝を飾った

本日のレースクイーン

前田星奈まえだせな
2026年 / D1グランプリ
VALINO GIRLS
  • auto sport ch by autosport web

    SUPER GT PARADE LAP EP.2 Produced by autosport web

    禁断のGT500スワップ企画第2弾!
    ニッサンZのコクピットに坪井翔と野尻智紀が潜入

  • auto sport

    auto sport 2026年12月号 No.1626

    特集 GAME CHANGER
    一夜にしてカテゴリーの趨勢を塗り替えた
    名車・名プロジェクト

  • asweb shop

    鈴鹿1000km 50回大会記念
    メモリアルフォトブック


    1966年に始まった鈴鹿1000kmレースの歴史を、50回大会を記念して振り返るメモリアルブック

    3,000円