ステージ3は、最前列からスタートを切ったトゥルーエクス・Jr.がサイド・バイ・サイドのバトルのなかでバランスを崩し3位に後退。
その後トゥルーエクス・Jr.をかわして3位に浮上したケンゼスだったが、イエローコーションが出ない展開のなか、タイヤのパンクに見舞われグリーンフラッグ下でピットイン。
この際に規定ラインを越えてしまい、加えてスピード違反のペナルティ。2周遅れとなってしまった。
314周目には10位走行中のエリック・ジョーンズがパンクに見舞われ予定外のピットイン。しかし、コーションの出ない展開はなおも続き、325周目あたりから上位勢も次々にグリーン下でピットへ向かった。
カイル・ブッシュら数台がピットインしていた329周目にクラッシュ車両によりイエローコーション。不運なコーションタイミングにより、準位が大きく入れ替わった。
残り64周、トゥルーエクス・Jr.が11位、カイル・ブッシュが14位、スアレツ16位、ハムリン18位で再スタート。エリック・ジョーンズとケンゼスは共に周回遅れで20、21位からの追い上げとなったが、その後発生した2度のコーションでそれぞれ“ラッキー・ドッグ”(イエローコーション発生時に周回遅れ最上位の車両が首位と同一周回に戻れる措置)を獲得した。
カイル・ブッシュは残り50周で出されたイエローコーション時のピットで、ふたたびホイールが緩むトラブルに見舞われ再ピットイン。周回遅れの18位へと後退してしまった。
その後は50周近くにわたってイエローコーションが出ないまま、トゥルーエクス・Jr.が躍進。4位へとポジションアップ。なおも僅差で前を追っていた397周目、残り4周というところでクラッシュ車両によりイエローコーション。レースは延長され、最後の2周“オーバータイム”で決されることとなった。
上位5台はピットインせず。その後方勢はピットインして新しいタイヤでの逆転を狙った。
残り2周での再スタートが切られ、3位のトゥルーエクス・Jr.は首位争いを展開。しかし、ファイナルラップに入った直後の第2ターン立ち上がりで、4位走行中の車両がバランスを崩し、5位の車両と接触、スピン。
後続は大混乱となり、レースはその時点でイエローコーション、終了となった。この多重クラッシュにはトップ10圏内を走行していたエリック・ジョーンズが巻き込まれてしまった。
混乱の前で逃げ切ったトゥルーエクス・Jr.がトヨタ勢最上位の3位フィニッシュ。今季5度目のトップ5フィニッシュでランキング首位の座を守った。
混乱を上手く避けたスアレツが6位に入り、自己キャリア最高位フィニッシュと共に、今季4度目のトップ10フィニッシュ。ハムリンが8位。最後に“ラッキー・ドッグ”を獲得したケンゼスは13位、カイル・ブッシュは16位となった。
次戦第14戦は6月11日(日)、米国東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイで行われる。
ドライバー マーティン・トゥルーエクス・Jr.
「3位という結果に終わったが、良い一日だった。我々のトヨタ・カムリは好調だった。最速だったかどうかは分からないが、充分に速かった。最後は42号車(カイル・ラーソン:シボレー)と48号車(ジミー・ジョンソン:シボレー)と私の3台はかなりの接近戦だったと思う」
「このコースを、今のクルマと空力パッケージで走るのがどれだけチャレンジングかを伝えるのは難しい。数えられないほどクラッシュしそうになったが、それだけに楽しいレースだった。本当にチームは良くやってくれた。この勢いのまま来週へと挑む」