194周目、ライバル達がピットインしたことでムニョスがトップに躍り出た。しかし、196周に彼も給油のためのピットインをしなくてはならなかった。これでロッシがトップに立つ。

 そして、199周目のターン4でガス欠症状が出ながら、ゴールまでを走り切った。スローダウンしてのゴールとなったが、4.4975秒の差を2位につけてチェッカーフラッグを潜った。

■先輩のアシストが勝利へと導く

 ロッシの優勝には協力者がいた。ライアン・ハンター-レイだ。先輩チームメイトは彼のすぐ前を走り、ルーキーの燃費セーブを助け続けた。

「自分たちがどうやって勝ったのか、まだ完全に理解できていない。共同オーナーのブライアン・ハータによる作戦が見事だった。そして、ハンター-レイが信じられないサポートをしてくれた。彼が自分を引っ張ってくれたから燃費をセーブでき、アンドレッティ・オートスポートの1-2フィニッシュが実現した」とロッシ。

「リードラップの最後尾まで順位が落ちたこともあった。そこから優勝できたのは、大胆な作戦に出て、想定した通りの走りができたから。とても嬉しい。人生が変わるレースになった。そして、伝統に従ってウイナーとして飲むミルクは、今まで味わってきた中で最も美味しいものだった」とも語った。

 ロッシのチームメイトのムニョスは、スピードによる真っ向勝負で勝利したが、燃費作戦を採用したチームメイトに次ぐ2位でのゴールとなった。まだ22歳。しかし、2013年のデビューイヤーと同じく結果は2位。ゴール後に号泣した後、「いつかこのレースで勝つ!」とリベンジを誓っていた。

第100回インディ500/悔しさを露わにするカルロス・ムニョス
第100回インディ500/悔しさを露わにするカルロス・ムニョス

「勝てるマシンになっていた。それはレース序盤でわかっていた。だから、勝機を待っていた。ホンダエンジンは強力だった。レース終盤の僕は思い切り攻めて走っていた。マシンはコーナーで滑っていたけれど、優勝に向って全力で走り続けていた。それだけに、2位は悔しい。残念な結果だ。あと半周あったら勝てていた。チームとすれば、1-2フィニッシュは素晴らしい結果だ。その点では自分も嬉しい。ホンダも1-2フィニッシュを飾ることができた」とも彼は語った。
第100回インディ500/佐藤琢磨とJ.ホークスワース
第100回インディ500/佐藤琢磨とJ.ホークスワース

 佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は26位。序盤のハンドリング不調をセッティング変更で解決し、130周をかけてトップ10入り。しかし、フルコースコーションの出るタイミングが悪く、大幅ポジションダウン。リスタート後に前を行くマシンに近づき過ぎてダウンフォースを失い、ターン4でクラッシュした」と語った。

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