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海外レース他 ニュース

投稿日: 2021.04.19 21:06
更新日: 2021.08.29 17:49

“最速のGT3”目指す新生DTM「クラス1規則のファン」であるベルガーが語る変革の現在地

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海外レース他 | “最速のGT3”目指す新生DTM「クラス1規則のファン」であるベルガーが語る変革の現在地

 ITRのコンペティション&ストラテジー・ダイレクターであるミハエル・レスルは、DTMは世界最速のGT3選手権としての地位を確立するため、「努力をしている」と述べる。

 ADAC GTマスターズシリーズの最近の予選セッションと、先日ホッケンハイムで行なわれたDTMのテストでのラップタイムを比較することで、レスルの意図は裏付けられる。

 昨年9月にホッケンハイムで開催されたADAC GTマスターズのPPタイムは、1分28秒203と、1分38秒193(2レース)。これはピレリのスリックタイヤでマークされたものだ。

 DTMのプレシーズンテストにおける最速ラップは、メルセデスAMG GT3 Evoでルーカス・アウアーがマークした1分36秒153だ。DTMでは今季からミシュランがタイヤをワンメイク供給している。

 ホッケンハイムのテストは、新しいBoPの基礎を形成するAVL製のバーチャル・カーモデル向けとなる実世界のデータを収集する最初の機会を、ITRの技術チームに与えた。

 レスルはBoPシステムはさまざまなGT3車両の「最大のパフォーマンスをチェックするように努めている」と説明する。

 次回のラウジッツリンクでのテストでは、開幕戦のモンツァを見据えたBoPの“バリアント”が試される予定だが、レスルはこれによってフィールド全体のペースが遅くなるとは予想していないという。

「4月のホッケンハイムでは気温が低く、大気圧も良好だった。これらはエンジン性能に寄与するため、少々異なる状況を生み出す」とレスルは述べている。

「当然、DTMは最速のGT3シリーズになるよう、努めている。そのため、我々のBoPはクルマを可能な限り高性能にするよう構築されているが、ホッケンハイムにおける特殊なハイスピードBoPは設定していない。チームがテストを開始するにふさわしい、ベースを提供したにすぎない」

 クラス1マシンによって記録されていた速いラップタイムに、どれだけGT3カーのラップタイムを近づけることをシリーズは望んでいるのか、と尋ねられたレスルは、次のように述べた。

「クラス1と比較するのは難しい。どんなに勤勉なエンジニアがいたとしても、クラス1とGT3のコンセプトは明らかに、大きく異なっているからね。シリーズにGT3カーを導入すると決めた瞬間から、それ(クラス1にタイムを近づけること)は目的にはなっていなかった」

「目的は、(他の)GT3シリーズに近い形で、マニュファクチャラーに向けて非常に高いパフォーマンスのGT3シリーズを用意することだ」

 ベルガーは、DTMにおけるGT3カーのペースがシリーズにとって重要である一方で、メーカー間の接近した競争こそが最優先事項である、と示唆している。

「最も重要なことは、ふたりのドライバーの間で、あるいは異なるブランドやチームの間で、ホイール・トゥ・ホイールのバトルを実現するために努力し、同時にそれを達成するための透明で公正な基盤を持つことだ」とベルガーは述べている。

「それが我々の目指しているところだ。それを達成するためには非常に強力なパートナーが必要だ。そうすれば、ラップタイムは副次的な要素となる」

ダニエル・ジュンカデラがドライブするメルセデスAMG・チーム・グループエム・レーシングのメルセデスAMG GT3
ダニエル・ジュンカデラがドライブするメルセデスAMG・チーム・グループエム・レーシングのメルセデスAMG GT3


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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