いきなり3番手に下がったブリンクは、背後から迫るレストラップ・レーシングの新エース、2年目のオリバー・セーデルシュトレーム(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)からの猛攻にさらされる。
20周レースも終盤を迎えた17周目にオーバーテイクを仕掛けたゴルフGTIだったが、追い抜きざまにアウディに接触してしまい、ブリンクがグラスエリアへ弾き出される事態に。この事件に対しスチュワードはレース後のタイム加算ペナルティを科したことで、セーデルシュトレームは3位チェッカーから7位にまで降格する最終リザルトとなった。
一方、先頭ではダールグレンがラップダウンに行く手を阻まれタイムを失う場面があったものの、背後のコチュリンスキーはピタリとエースの背後を守ってフィニッシュラインへ。PWRレーシングが完璧なレースで開幕初戦を制し、3位にブリンク、4位にカヤード・レーシングのアンドレアス・アールベルグ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)、そしてアンダーソンのリンク&コー03 TCRが続くトップ5となった。
そのまま午後14時を前に、予選Q2の結果により同じ顔ぶれの前方グリッドで始まったレース2は、首位のダールグレンのみ初戦リプレイのような好発進を決めるも、今度は2番手ブリンクがコチュリンスキーを抑え込むことに成功。アウディはレース全周を通じてディフェンスを強いられながらもポジションを守り抜き、同じ3名が表彰台に登壇した。
そして午後16時40分スタートの最終レース3は、前戦トップ8のリバースグリッドにより、カヤード・レーシングのヒューゴ・ネルマン(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)とアールベルグのフロントロウに。
しかし電光石火のダッシュを見せた3番グリッドのアンダーソンがその2台を出し抜くと、1コーナーで首位を奪って以降ポジションを譲らぬ快走を披露。背後ではグリッドでの立ち往生でクラッシュが発生する波乱もありつつ、そのままリンク&コー03 TCRがSTCCでの初優勝をマーク。2位ネルマンに続く最後の表彰台には、最後尾からスタートしながらも、僚友コチュリンスキーの奮闘にも助けられたダールグレンが入っている。
「チームにとって素晴らしい週末だった。開幕スタートにこれ以上の喜びはないね。この勢いのまま、僕のホームレースであるシェレフテオに向かっていきたいと思っているよ」とダールグレン。
そのSTCC第2戦シェレフテオ、ドライブセンター・アリーナでの1戦は6月18~19日に開催される。


