それが一転、本家フォード・パフォーマンスがGT3開発に乗り出し、そのベースモデルが『マスタング』になるとすれば、北米に限らず世界のモータースポーツ・シーンの活性化に一役買うことになる。

「いまやGT3のレベルは世界的な車両カテゴリーとして認識されており、我々もスポーツカー・アイコンである『マスタング』を使ってグローバルでレースを戦いたいし、それは間違いなく興味深いことだ」と語るのは、フォード・パフォーマンスのディレクターを務めるマーク・ラッシュブルック。

「もちろん、量産車の『マスタング』は北米だけでなく世界中で販売している。我々はそれをレースに投入することに興味があり、より多くのシリーズで戦える機会を模索している。つまり私が言いたいのは、GT3は『マスタング』がレースをするための非常に論理的な規定であり、我々が検討するための……そしてIMSAが提供する非常に論理的な場所である、ということだ。確かに現時点でも(GT3ベースの)GTD(クラス)でレースができれば、それは素晴らしいことだろうからね」

 ロードカー部門では「電動化、待ったなし」の状況を踏まえて、SUVボディを持つ新型EVに『マスタング・マッハE』の呼称を与えて物議を醸したフォードだが、モータースポーツ部門ではドラッグレース界の最高峰NHRA(National Hot Rod Association/全米ホットロッド協会)に向け、最大1502PSの出力を誇る『マスタング・コブラ・ジェット1400プロトタイプ』を製作。さらに新車両規定が導入されるNASCARのカップ・シリーズに向けては“Gen7”と呼ばれる『Next-Genマスタング』を完成させている。

 また、南半球のオーストラリア大陸では2023年よりRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップに導入される“Gen3”規定向けに『フォード・マスタング・スーパーカー』を開発中で、同シーズンからは現地で消滅したホールデン・ブランドに代わり、GMが『シボレー・カマロZL1』の投入も決めており、こちらでもGT3より一足早い“ポニーカー対決”に注目が集まっている。

フロントはトリプル、リヤにクワッド・モーターを搭載した『Mustang Mach-E 1400』も開発
フロントはトリプル、リヤにクワッド・モーターを搭載した『Mustang Mach-E 1400』も開発
こちらはドラッグレース用で1502PSを誇る『Ford Mustang Cobra Jet 1400 prototype』
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