アウディは10日、新たにクローズドボディを採用した新LMP1マシン『R18』を発表した。

 このニューマシンは前作『R15』の後継機として開発。1999年のル・マン参戦以降、アウディが投入したウイニングマシン『R8』、『R10 TDI』、『R15 TDI』からは大きく姿を変え、ライバルのプジョーに代表されるクローズドボディを採用している。

 エンジンについては、引き続きアウディオリジナルのTDIターボディーゼルが引き継がれるが、パワーユニットはこれまでの5.5リッターV10から3.7リッターV6へと変更。また、エンジンの小型化に合わせて、新たに改良された6速タイプのギヤボックスが組み合わされることになった。

 アウディ・モータースポーツのボス、ヴォルフガング・ウルリッヒは、このR18について次のようにコメントしている。
「ル・マンにおいて、マシンの空力効率は今後さらに重要度を増すだろう。クローズドボディがこの点で明らかに有利な立場にあることは、我々のコンピューターシミュレーションや風洞実験に加え、初期のトラックテストでもすでに確認されているよ」

 クローズドボディの開発にあたっては、99年モデルのR8Cや姉妹ブランドのベントレーが2003年に走らせたスピード8の開発経験をフルに活用。一体成形で造られたカーボンファイバー製のモノコックは、重量そのままに 剛性が強化され、プジョーが採用しているF1型のシャークフィンも搭載。前後ホイールサイズの拡大やヘッドライトのフルLED化とさまざまな新機構が盛り込まれている。

 新車のレースデビューは5月8日に行われるスパ6時間で、それより前の4月24日にル・マンでオフィシャルテストが実施される予定。6月の本番ではチームヨーストが3台のR18を走らせ、記念となる10勝目を目指す。

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