WEC世界耐久選手権のLMP1クラスに参戦しているポルシェとアウディは、コスト削減の観点から2016年のル・マン24時間はそれぞれ2台体制で参戦する方針を明らかにした。

 WECの中心をなすル・マンでは、各チームとも3台目のマシンを投入することができ、今年はアウディ、ポルシェともに3台体制で参戦。最終的には、ポルシェの3台目となる19号車が総合優勝を果たした。

 しかし、アウディは28日、16年仕様のR18 e-トロン・クワトロを発表するとともに、フォルクスワーゲングループ傘下であるアウディ、ポルシェ両ブランドの来季の方針を発表。声明には「コスト効率を最大化する目的から、アウディとその姉妹ブランドであるポルシェは、WECの中心的なイベントであるル・マン24時間を3台ではなく2台で戦うことで合意した」と記されている。アウディによると、この決定はここ1週間ほどで下されたものなのだという。

 この動きは、今年9月に発覚したVWグループの排ガス規制逃れ問題による制裁金を見越して行われるコストカットの一環であると考えられている。アウディスポーツを率いるヴォルフガング・ウルリッヒは次のように話す。

「グループが簡単な状況ではない中でチャンスを与えられた場合、各ブランドは団結しなくてはならない。我々はモータースポーツのプログラムを継続することができてとても幸せだが、支出をセーブできるという明確な姿勢を示しているんだ」

 アウディのドライバーラインアップについては、マルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ/ルーカス・ディ・グラッシ/ロイック・デュバル/オリバー・ジャービスという6名のレギュラードライバー陣を引き続き起用。ただし、今年のル・マンで3台目となる9号車を駆ったフィリペ・アルバカーキ/マルコ・ボナノミ/レネ・ラストの3人も、引き続き来季もアウディにとどまることになる。

 また、今季WECでドライバー/マニュファクチャラーの両タイトルを獲得するとともに、ル・マン24時間を制したポルシェも、アウディ同様に6人のドライバー陣を引き続き起用。世界王者に輝いた17号車のティモ・ベルンハルト/マーク・ウエーバー/ブレンドン・ハートレーの3人に加え、18号車のロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブの3人も引き続きレギュラードライバーを務めることになる。

 一方、これにより、ポルシェ陣営の3台目となる19号車を駆ってル・マン制覇を成し遂げたニコ・ヒュルケンベルグ/アール・バンバー/ニック・タンディの3人の連覇の可能性は消滅することになった。ただし、来季もフォース・インディアからF1に参戦することが決まっているヒュルケンベルグに関しては、来年のル・マンとF1アゼルバイジャンGPの日程がバッティングするため、いずれにせよル・マンへの参戦は不可能であると見られていた。

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