アジアン・ル・マン・シリーズ岡山ラウンドはレース2が行われ、007号車ローラ・アストンマーチンが独走優勝。レース1でのリベンジを果たした。2位は17号車ペスカローロ・ジャッド、3位は10号車オレカ・エイムだった。
WTCCのウォームアップが終了してすぐにスタート進行が始まったレース2。グリッドは昨日のレース1と同じ金曜日の予選結果で並ぶため、昨日と同様にドライソン・レーシングの87号車ローラ・クーペ・ジャッドを先頭にレースの火ぶたが切って落とされた。スタートでは1コーナーでは激しいポジション争いが展開されたが、87号車ローラが先頭をキープ。昨日のレース1のウイナー、ソラ・レーシングの17号車ペスカローロ・ジャッドが2番手、007号車ローラ・アストンマーチンが3番手に続く。
レース1同様、87号車ローラ・クーペ・ジャッドは序盤リードを広げるが、ラップダウンが出始めると11周目に17号車ペスカローロをかわしてきた007号車が背後につくようになり、15周目のバックストレートエンドで87号車をパス。007号車ローラ・アストンマーチンがトップに浮上した。
007号車は1回目のルーティンも無難にこなしリードを広げる。一方、2番手17号車はクリストフ・ティンソーから中野信治に交代。10号車オレカがピット作業を終えると17号車の背後に迫るが、10号車には電気系と思われるトラブルが発生、ピットに戻り、さらにリストリクターにタイヤカスが入っていたのを除去したため、17号車ペスカローロが2番手をキープすることになった。
トップの007号車はその後もトラブルフリーで走りきり、後続に大差をつけレース1のリベンジを果たす完勝を果たした。2位はこちらもトラブルフリーだった17号車ペスカローロ・ジャッド。上位2台は終盤燃料が足りず給油を行ったが、ポジションを落とすには至らず。3位はピットでのトラブル後、ロイック・デュバルが追い上げをみせた10号車オレカ・エイムとなった。
LMP2クラスはOAKレーシングの28号車ペスカローロ・マツダがトラブルに見舞われるものの、28号車ホセ・イバニェズのクラージュAERが多数のトラブルに見舞われたため、28号車が優勝。
LM-GT1クラスは、序盤はレース1同様ラルブル・コンペティションの50号車サリーンS7Rがリード。しかし、JLOCの68号車ランボルギーニ・ムルシェラゴがピタリと背後に。しかし、それ以上のペースでヒトツヤマ・ノバの61号車アストンマーチンDBR9が追い上げ、5周目にはトップに浮上する。61号車アストンマーチンにかわされた50号車サリーンと68号車ムルシェラゴはその後もポジション争いを展開していたが、9周目のダブルヘアピンで2台は接触! これで2台は後退、JLOCの69号車ムルシェラゴが2番手に浮上した。
途中、両者がピット作業を行った後、61号車アストンマーチンをかわしてトップに立ったのは69号車。しかし、16号車アストンマーチンの都筑晶裕が61周目に69号車をかわしてトップに浮上! 1年間この岡山戦に照準を合わせてきた61号車アストンマーチンが見事勝利を飾った。2位は69号車ムルシェラゴが僅差で50号車サリーンS7Rを抑えきり2位となった。
LM-GT2クラスはスタート直後からフェルバーマイヤー・プロトンの77号車ポルシェ、88号車ポルシェがレースをリード。しかし、16周目に77号車がスローダウン、ストップしてしまう。これでトップには88号車ポルシェが立つが、後方からロバートソン・レーシングの40号車フォードGT Mk7が猛追。31周目のリボルバーコーナーで88号車からトップを奪った。しかし、40号車フォードGT Mk7はルーティンストップの後スローダウン! この間にトップに立ったのは、素早いルーティン作業を終えたレイホール-レターマン・レーシングの92号車BMW M3。その後方にはファーンバッハー・レーシングの89号車フェラーリF430GTが浮上した。
92号車BMW M3はその後もトップを堅持していたが、87周目になんとガレージへ! これでビハインドを背負ってしまい、2回目のストップで88号車ポルシェを逆転した89号車フェラーリがトップに浮上しそのまま優勝! ドミニク・ファーンバッハーがまたも日本で勝利を獲得することになった。2位は88号車ポルシェ、3位にはノーミスで走りきったチーム・ダイシンの71号車フェラーリF430GTが入り、日本勢のGT2チームで唯一となる表彰台を獲得した。
このレース2の結果、LMP1クラスは17号車ソラ・レーシングが1位1回、2位1回でアジアン・ル・マン王者を獲得。LMP2は24号車OAKレーシングが2勝でチャンピオン。LM-GT1クラスは69号車JLOCと61号車ヒトツヤマ・ノバがどちらも1位1回、2位1回で並んだが、先に勝利を飾った方が王者となるため69号車JLOCがチャンピオンを獲得。LM-GT2クラスは89号車ファーンバッハー・レーシングが王者となった。
なお、ミシュラングリーンXチャレンジは87号車ドライソン・レーシングが獲得。24号車OAKレーシングが2位となった。