アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)に参戦しているデルタウイング・レーシングは、21日に行われる第8戦オースティンからのレース投入に向けて、“デルタウイング・クーペ”のシェイクダウンテストを行った。
前戦ボルチモアはチームとして出走しなかったものの、第6戦まではオープントップ型のデルタウイングで戦い、次戦オースティンからはクーペバージョンの投入を発表しているデルタウイング・レーシング。今回のテストは、ジョージア州サバンナのローブリング・ロード・レースウェイで3~4日に行われ、チームのレギュラードライバーを務めるキャサリン・レッグがステアリングを握っている。
シェイクダウンを終えたレッグは次のように語った。
「すべてが本当に上手くいったの。チームのみんなは、全てをまとめるために懸命に働いて、すばらしい仕事をしてくれたわ」
「スパイダーバージョンのマシンと比較して、ちょっとニュアンスや特性が異なるところはあるけど、とてもクールよ」
このデルタウイング・クーペは、サイモン・マーシャルが率いるエラン・モータースポーツ・テクノロジーのデザインチームによって制作された。マーシャルは、オープントップ型のデルタウイングの開発にも携わっている。
マーシャルは、クーペの形状に加え、アストンマーチンAMR-Oneのモノコックからデルタウイング専用のモノコックへ転換したことで、エンジンの取り付けの詰め直しが可能になったとともに、冷却の改善が見られたと強調した。
「我々はルーフの上にエアインテークを追加して、冷却風の量を50%も増量させたんだ。また、ターボとインタークーラーの設置場所を変更し、より大きなオイルクーラーを設置した。これらは全て明確に効果が出ているよ」
このデルタウイング・クーペは、次戦オースティンから最終戦プチ・ル・マンまで参戦する予定となっている。ドライバーにも変更はなく、レッグとアンディ・メイリックがステアリングを握る。
また、このデルタウイング・クーペは、ALMSとグランダムが統合されて来シーズンより発足するユナイテッド・スポーツカー・レーシングでのカスタマーカーとしても販売される予定となっており、すでに販売用に3台のシャシーが製作されていることが明らかにされている。