WEC世界耐久選手権のLMP2クラスで昨年ランキング2位につけたイギリスのデルタADRが、2013年はロシアのG-ドライブ・レーシングのオペレーションを担当することになり、実質的な2台体制を敷くことになった。
ロシアの石油企業、ガスプロムのブランドであるG-ドライブは、昨年までシグナテック・ニッサンの2台目のマシンをサポートしていたが、シグナテックが今季からアルピーヌブランドで参戦することになり、アルピーヌをサポートするトタルとブランドが重なることから、今回デルタADRがG-ドライブ・レーシングのオペレーションを担うことになった。
今回の契約は、G-ドライブとの繋がりからデルタADRがニッサンの公式パートナーチームになることも意味している。先月2日に発表された今季WECのエントリーリストには、すでにG-ドライブ・レーシングの名称でオレカ03・ニッサンがエントリーされているため、25号車と26号車がデルタADRを名乗ることになる。
デルタADRのチームマネージャーを務めるサイモン・ドーソンは次のように語っている。
「2台体制で今シーズンを戦うことは、我々の目標もさらに一段階引き上げられるということだ」
「2台で情報を共有することは、間違いなくメリットになる」
G-ドライブカラーとなる26号車のドライバーには、昨年シグナテックをドライブしたロシア人のロマン・ルシノフが決定。一方25号車のデルタADRにはジョン・マーティン、トー・グレイブスが決まっているが、チームは残るドライバーが確定した後に、それぞれのラインナップを決定するとしている。