第81回ル・マン24時間耐久レースで、首位の2号車アウディR18 e-トロン・クワトロを追いながら2位表彰台を獲得した8号車トヨタTS030ハイブリッド。トヨタとして過去最上位タイとなる2位に、トヨタ・レーシングの木下美明代表は「本当にチームを誇らしく思う。来年は更に強くなって戻って来たい」と語った。
昨年のル・マン24時間でレースデビューを飾ったトヨタTS030ハイブリッドは、ライバルのアウディ勢に対しペースでは劣っていたものの、ミスやアクシデントを減らし、燃費で対抗。終盤まで優勝した2号車と、アンソニー・デビッドソン/ステファン・サラザン/セバスチャン・ブエミ組8号車が1周差の戦いを繰り広げた。
レースは終盤に降り出した突然の雨により、ニコラス・ラピエールがドライブし表彰台圏内を懸け戦っていた7号車がポルシェコーナーでクラッシュ。ラピエールは、ダメージを負ったカウルを外しセーフティカー導入中の間にピットへ戻った。
7号車トヨタは、セーフティカーの間に修理を終える早業をみせコースに復帰。4位のポジションを守った。8号車は2号車を最後まで追ったものの2位に入り、トヨタはTS030ハイブリッド投入後2回目のル・マンで、2位・4位となった。
「今日は本当にチームを誇らしく思う。我々はチームとしての真価を発揮し、この結果を勝ち取った。我々は非常に困難な状況においても、目標を見失うことなく、決して諦めなかった。2台ともに完走を果たし、表彰台を獲得出来たというのは非常に満足のいく結果だ」と語るトヨタ・レーシングの木下代表。
「7号車がダメージを受けたあと、全員が見せた意志の強さとチームワークを決して忘れない。チームスピリットをみせてくれたことに感激している。全力を尽くしてくれたチームとドライバーに感謝の言葉を述べたい」
「今日の結果は喜んでいるが、私の夢はル・マンでの勝利であり、来年は更に強くなって戻って来たい」