今年からWEC世界耐久選手権のLMP1クラスに参戦するニッサンのドライバーのうち、ル・マン24時間初挑戦となる3名は、5月末の公式テストデーにおいて規定周回をLMP3車両でこなすことになると英AUTOSPORT.comが伝えている。
WECの開幕2戦を欠場して開発に取り組んできたニッサンは、いよいよル・マン24時間からGT-R LMニスモを実戦投入。ニッサンにとっては初戦から3台体制でのレースとなるが、そのル・マン本戦を前に行われる公式テストデーにも3台のGT-R LMニスモでエントリーしている。
一方、ドライバー陣ではル・マン初挑戦のドライバーもいる。昨年のスーパーGT500王者である松田次生をはじめ、元F1ドライバーのマックス・チルトン、そしてニッサンGTアカデミーで講師役も務めるアレックス・バンコムの3名は、本戦に参戦するためにこの公式テストでサルトサーキットを最低10周する必要がある。
ニッサンのグローバルヘッドオブブランド/マーケティング&セールスを務めるダレン・コックスは、ル・マン初参戦の3名がLMP3をドライブすることについて、3台のGT-R LMニスモをミハエル・クルム/オリビエ・プラ/ハリー・ティンクネルの3名を含む少数のドライバーたちで微調整することに注力する計画なのだと説明した。
「テストではドライブする多くの時間がある。LMP1車両に乗っている状態では、周回をすること自体に気を取られてほしくないんだ」とコックス。
「それは、(初参戦の3人に)適切なスピードでサーキットに慣れるための十分な時間ももたらすだろう」
なお、ル・マンの規則上でも、3人がLMP3に加えてLMP1をドライブすることは認められている。また、今年からヨーロピアン・ル・マン(ELMS)でスタートしたプロトタイプカーの入門カテゴリーであるLMP3のマシンは、ル・マン本戦に出場することはできないが、公式テストデーには参加できることになっている。
今回のテストデーには、ELMSでLMP3クラスを戦っているチームLNTが2台のジネッタ・ニッサンが参加予定。自転車競技界のレジェンドであるクリス・ホイもドライバーとしてエントリーしている。