第38回ADACチューリッヒ24時間レースの予選は、13日夜と14日午後にニュルブルクリンクのグランプリコースとノルトシュライフェをつないだ1周25.378kmのフルコースで計199台が参加して行われ、アウディR8 LMSがトップ4を独占する結果となった。
今年のニュル24時間は初日の13日朝から天候不順で、最高気温も10℃に届かない真冬のような寒さに見舞われた。朝一番のテストレースでは、豊田章男トヨタ社長がレクサスLFA市販前の味付けをチェックするために、LFAのステアリングを握り雨のコースを5周するというサプライズも。
予選1回目は13日の19時30分から気温は5~7℃、霧雨で路面がやや濡れたコンディションで始まった。セッション中盤に、08年にチームタイサンからスーパーGTに参戦していたドミニク・ファーンバッハの#43フェラーリF430GTCがトップタイムをマーク。直後に弱い雨となり、さらに開始3時間で濃霧のためにセッションは中断&終了となった。
予選2回目は14日の12時45分から2時間行われた。雨はほとんど落ちることなく路面もドライコンディションのままだが、気温は8℃と寒いまま。セッション終了30分前からアタック合戦が始まり、終了間際に#100アウディR8 LMS(アプト)のマルコ・ベルナーが8分24秒753のタイムを刻みポールポジションを獲得した。これに続いたのが#98 R8(フェニックス)、#2 R8(アプト)、#99 R8(フェニックス)のアウディ勢でトップ4を独占。昨年惜しくもデビューウィンを逃がしたが、今年はポルシェの連勝が止まるかもしれない。
5連覇を狙う#1ポルシェ911 GT3R(マンタイ)は7番手、同じマンタイレーシングの#5 GT3Rが5位につけた。注目の車両ではポルシェ初のハイブリッドレーシングカーである#9 GT3Rハイブリッドが9番手、BMWワークス(シュニッツァー)の#25 M3 GT2は8番手、#26 M3 GT2は11番手と好位置につけている。
日本勢では木下隆之/飯田章/脇阪寿一/大嶋和也の#50レクサスLFAが総合25番手、アルミン・ハーネ/ヨッヘン・クルンバッハ/アンドレ・ロッテラーの#51レクサスLFAが総合28番手で、LFAはSP8クラスでワンツー。トム・コロネル/ダンカン・ハイズマン/菊地靖の#46トーヨーポルシェは総合30位ST7クラス4番手、またピーター・ダンブレック/ダーク・ショイスマン/田中哲也/星野一樹の#44ファルケンZは総合50位SP7クラス12番手だ。
ミハエル・クルムが参加する#64日産370Zは総合59番手SP7クラス13番手、全日本ラリー選手権でも優勝経験のある松井孝夫が参加する#143ランサーエボリューションⅩは総合83位SP3Tクラス10番手、清水和夫/吉田寿博/マルセル・エンゲルス/カルロ・バン・ダムの#137 STIインプレッサは総合91番手SP3Tクラス13番手、山内一典/松田秀士らの#72レクサスIS-Fは燃料系トラブルもあり総合174番手だった。
また、ドミニク・シュワガーの#20ポルシェGT3カップSは10番手、予選1回目で暫定PPだったD.ファーンバッハの#43フェラーリは予選2回目のコースインした周でストップし46番手にとどまった。
決勝レースは14日15時(日本時間22時)にスタートする。