第38回ADACチューリッヒ24時間レース(通称:ニュルブルクリンク24時間)の決勝レースは、折り返し点の12時間を経過して、#99アウディR8(フェニックス)、#9ポルシェGT3Rハイブリッド、#2アウディR8(アプト)が同一周回でトップ争いを展開している。
7時間を経過するまでトップを快走していた#1ポルシェ911 GT3R(マンタイ)は、スピンしてコースに復帰する際に他車両と衝突して車両の前後を壊しコースサイドにストップ。すでにトップとは30周以上も離れており、イエロー/グリーンのカラーリングをまとったマンタイレーシングエースカーの5連覇は絶望的な状況になっている。
197台が出走した24時間の決勝レースは、15日の15時にスタートが切られた。レースウイークに入って初めて晴れ間がのぞいたものの気温は12℃と低いまま。まず予選7位の#1ポルシェが抜群のスタートを決め、オープニングラップのグランプリコースの間にトップに浮上。スタンドが大きく沸いた。
快調にトップを走行していた#1ポルシェが戦列を離れた後は、2台のアウディR8とポルシェハイブリッドがトップ3を形成し、これに#25 BMW M3 GT2(BMWモータースポーツ/シュニッツァー)、#43フェラーリF430 GTC(ファーンバッハー)が続く展開に。ポルシェがトップ10にわずか3台と苦戦をしている状態だ。24時間レースデビューの#9ポルシェハイブリッドが快挙を達成し、ポルシェ&マンタイの5連覇を守るのか、アウディが昨年の雪辱を果たすのか、レース後半も目が離せない展開になりそうだ。
なお日本関係の車両は、ピーター・ダンブレック/ダーク・ショイスマン/田中哲也/星野一樹の#44ファルケンZが19位SP7クラス5位、清水和夫/吉田寿博/マルセル・エンゲルス/カルロ・ヴァン・ダムの#137 STIインプレッサは総合32位SP3Tクラス5位。
山内一典/松田秀士らの#72レクサスIS Fは82位SP8クラス6位と順調にポジションを上げ走行中。木下隆之/飯田章/脇阪寿一/大嶋和也の#50レクサスLFAはブレーキにトラブルを抱え39位SP8クラス2位。松井孝夫が参加する#143ランサーエボリューションⅩはアクセルペダルが折れたり走行中にタイヤが外れるなどして76位、アルミン・ハーネ/ヨッヘン・クルンバッハ/アンドレ・ロッテラーの#51レクサスLFAはエンジントラブルのために修復に時間を要し158位、ミハエル・クルムが参加する#64日産370Zも序盤にトラブルを抱え175位、トム・コロネル/菊地靖らの#46トーヨーポルシェはミッショントラブルのために既にリタイアを喫している。またドミニク・シュワガーの#20ポルシェGT3カップSは12位を走行中。
決勝レースのゴールは16日15時(日本時間22時)の予定だ。