マレーシアGPで、セバスチャン・ベッテルは、ナレイン・カーティケヤンとのクラッシュによってノーポイントに終わった後、カーティケヤンを過激な言葉で非難したが、これに対しカーティケヤンが反撃した。
ベッテルは、5番グリッドからスタートし、4番手に順位を上げていたものの、周回遅れのカーティケヤンと接触してタイヤがバースト、余計なピットインをせざるをえず、11位に終わった。
Deccan Chronicleは、オンボードカメラを見ると、クラッシュした後、ベッテルは怒りのあまり中指を立てていたと報じている。また、レース後にベッテルは、ドイツメディアに対してカーティケヤンを「道に落ちているきゅうり」と呼んだという。Deccan Chronicleは、ドイツ語の「きゅうり」にあたる単語は「のろま」という意味で使われると解説している。
YallaF1がドイツのBild紙の報道として伝えたところによると、ベッテルは次のように語ったということだ。
「状況に対処できない人がいる。彼らは自分のマシンがどこにあるか分からないんだ」
「彼らにクルマを走らせる仕事が向いているのかどうか疑問だね」
Deccan Chronicleは、カーティケヤンがこのベッテルのコメントに対して「自分がいい走りをできなかったから僕のせいにしようとしているんだろう」と述べたと伝えている。
「過去2年は優勢だったけれど、今年は苦労している。それで苛立ちがつのっているんだろう。でもあの事故に関して僕を非難するのはプロ失格だ。人を侮蔑すれば、自分が悪く見えるだけだ」
「そうはいっても僕はベッテルのことを高く評価している。彼は短い期間で素晴らしい業績を挙げているからね」
カーティケヤンはクラッシュを引き起こしたとしてレースタイムに20秒加算のペナルティを受けているが、レッドブルの元ドライバーで現在解説者を務めるデイビッド・クルサードは、両者の接触はレーシングアクシデントであると述べている。
フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグは、インドでのプロモーションイベントにおいて「カーティケヤンは悪くはない」と述べた。
「その時の話を聞き、後でテレビで見たけれど、ベッテルがなぜそんなことを言ったのか全く理解できない」
「その時ベッテルは感情的になっていただけだろう。彼はポイントを失ったんだからね。彼にとっても彼のチームにとっても残念な結果だった。結局のところ彼も人間だ。時には感情的になることもある」